小説:彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる
彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれるを読みました。
この巻は、御史大獄から、紅家の出仕拒否の調査、紅家の説得に出向いた秀麗達が行方不明となるところまでのお話です。とっくに方がついたと思っていた絳攸の御史大獄からはじまります。ここまではすごいコミカルなんですがこの後は息をつかせぬ展開というか秀麗、劉輝がどんどん袋小路に追い詰められていきます。一応、この巻では秀麗と劉輝の関係に答えが出た形になってますが、どうなるのかなぁって感じです。やることなすこと裏目にでてる劉輝ですが、結論を出した後に邵可が助けにきてくれるあたりの間の悪さはさすがに少しかわいそうな感じですね。邵可自身はもう覆せないみたいに言ってたけど、序盤の方の巻で、秀麗、絳攸、静蘭、楸瑛で劉輝の治世を支えたみたいな結びになってたからまだ秀麗の道は閉ざされてないのかな。
茶州から帰ってきて以来、投げっぱなしだった色々な事件が恐らくひとつの糸につながりました。黒幕に関してはまだミスリードを誘ってる感もなくはないけどどうなのかな。黒幕の人は、この巻の頭のエピソードみると自分も含めて誰の味方にもならなさそうな気がするけど。
秀麗の体の秘密(この巻で秘密じゃなくなるけど)に関しては、茶州のエピソードの終わりに先生に相談したあたりとか、邵可との会話で子供ができなさそうなのはわかってたけど、ヘビーな展開になってきました。ここまでの設定はいらないような気がするけど、この先、生きてくる設定なのかなぁ。 縹家をストーリーに絡めて行くために必要なのかな。
かなり気になる展開で、一気に読んじゃったんですが、すごくいい所で終わってるので続きがはやく読みたいです。でも次の巻は短編集みたいですね。前巻みたいに次のメインストーリーを補足するために必要な短編とかなのかなぁ。次の巻で既刊分に追いついちゃうので、読み終わったらリアルタイムで待たなきゃいけなくなりますね。
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