小説:アカイロ/ロマンス〈4〉白日ひそかに、忘却の
アカイロ/ロマンス〈4〉白日ひそかに、忘却のを読みました。
この巻は前巻から少し間があいて、季節は春、景介達は進級して2年生になっています。レジンキャストミルクに比べるとあまり学生生活に比重が置かれてないのであんまり物語には影響ないのかなぁって気はします。話だけはでていた高校の理事や、棗の両親などが新しく登場しています。前振りとして、力関係とかでてた分けじゃないので突然インフレ気味なキャラの登場といった感じで、バランス的にどうなのかなぁって印象でした。棗や通夜子の悩みなども今ひとつ本筋に絡んでこないし、共感しにくいのでふっきれたり、解決したりってあたりに納得しにくいというか唐突に挟まったエピソード感を感じました。
景介の方ですが、やっと鈴鹿に対抗できる力を手に入れて、活躍の芽が出てきました。今までの巻を読んだ感じだと基礎レベルで圧倒的な差があるので、道具の使い方程度でどうにかなるのかなぁってのはありますが、がんばってほしいところです。もう少し、景介じゃなければみたいな設定があるとおもしろいかなぁとは思いますが。
物語のほうは、切り札を失ってしまい中々厳しい状況になっています。次あたり、味方の誰かが退場ってな具合になっかうかもしれないですね。枯葉に伏線が引かれたり、忘れた頃にお医者さんのエピソードが出てきたりで、もう少し風呂敷が広がるのかなぁといったところで次の巻に続いています。いまだに、黒幕っぽい神楽が何を考えているのかわからなかったり、「秋津依紗子」のエピソードはなんか消化不良な感があったりしましたが、あとがきによると来月に続きが読めそうな感じなので続きを待ちたいと思います。(一応全6巻の予定らしいです)
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