小説:“文学少女”と繋がれた愚者
“文学少女”と繋がれた愚者を読みました。
今回は、武者小路実篤の友情が主題として出てきます。心葉の友達の芥川君がメインのお話で、友情と同じく三角関係の物語です。一応、文化祭の劇として友情を演じることになります。
今回も主要な登場人物たちが主題の作品と似たような立ち位置に立って物語が進んでいきます。今回も輻輳的な関係になっていて毎回よくうまいことお話つくれるなぁと思います。途中途中の太字の挿入文の中で少し、あれ?どういう意味だろうってのがありましたが、最後に結構大きなサプライズが待っています。これも友情と絡めてくるところが結構すごいです。
劇の友情の方の配役は、初めはなんでそうなるのかな?って感じましたが、いろいろ合って、こうこなくちゃねという形になります。ラストの先輩の語りとか、友情を呼んだときも感じた最後の野島の台詞とか結構よかったです。ただ、本巻の読者にはよくわかるはなしだけど、劇の観客的には少しぽか~んって感じの流れかなぁという気はしました。
最後の締めが結構気になるところで終わりますが、次の巻はすぐその続きってな感じになるのかなぁ。一応次の巻も読む前に主題の方の小説を読んでみたいと思います。
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