小説:“文学少女”と穢名の天使


“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)
エンターブレイン
野村 美月
ユーザレビュー:
“地獄の業火に身を焼 ...
“文学少女”と、「オ ...
天才と過去と現在と  ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


“文学少女”と穢名の天使を読みました。
今回は、オペラ座の怪人が主題で出てきます。オペラ座の怪人の方を先に読んでいたのですが、怪人視点よりはラウル子爵視点で読んでたので今ひとつ不完全燃焼な感じでした。怪人の悲哀に感情移入できないとつまらなくはないですが、少し面白みに欠ける感じはあります。
今回の“文学少女”と穢名の天使も別にオペラ座の怪人を読んでいるとより楽しめるって感じではないかなぁという気がします。むしろ、読んでないほうが想像力がかき立てられてよいかも。本作の中ででてきたみたいな感じ方はあんまりできなかったので。
今回、先輩は受験勉強に専念するためあまり出番がありませんでしたが、最後はきっちり出てきて話を締めてくれます。その分メインは琴吹さんで、心葉もがんばる感じでしょうか。前回で、美羽が生きていたことは出てきてるのですが、てっきり心葉は美羽が死んじゃってると思ってるのかと思いましたが、そうではないことがわかります。あっさり出てきたところを見るとここら辺はミスリードを誘ってたわけじゃないのかな?
今回は、怪人、ラウル子爵、クリスティーヌの役割がシャッフルというか状況で役割が移り変わるので結構読んでいて面白かったです。最後は意外というかそういうオチで終わるのかというのがあって想像してなかった分そうくるかぁという感じでした。飢え乾く幽霊でもそいうオチはあったので、この世界ではこういうのも普通にありなのかもしれないです。
あとがきとか本巻の終わり方をみると次は美羽がメインで出てきそうな感じです。美羽が心葉にわかってないって行った理由は、なんとなく物書きとしての嫉妬みたいなもんなのかなぁと漠然と想像してるのですが、それだとちょっと妥当過ぎでひねりがないかなぁという感じもするので、どういう顛末になるか楽しみです。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック