小説:アカイロ/ロマンス〈6〉舞いて散れ、宵の枯葉
アカイロ/ロマンス〈6〉舞いて散れ、宵の枯葉を読みました。
この巻が最終巻になります。本作はレジンキャストミルクやルナティックムーン比べると今ひとつ盛り上がりに欠けたかなぁというのが一番の感想です。主人公がこれといった特技もなくて、活躍の場がほとんどなかったっていうのも個人的には残念な感じでした。
前巻で、本作で一番悪役らしい悪役の秋津依紗子が退場して、伏線ぽっかったものがほとんど明かされちゃったところからの続きになります。どうなるのかなぁと思いましたが、小休止というかんじで少し間が空いてからのスタートとなります。今回は、違いますがなんか命が狙われるストーリーの割りに、お話全体的に無防備というか、ここら辺がなんかあまかったかなぁという気がします。
一応、景介がやる気を取り戻して、再び立ち上がるという風に物語が進みますが、なんか景介は主体性に欠けるし、その後の展開もどこら辺に必然性があったのか良くわからない感じで(病院の戦闘とか1対1の対決が続くとことか)少しもやもやした感じを受けました。最終的な敵である小春の事情が個人的過ぎて共感のしようがないというのも少し読みづらい部分だったかもしれません。秋津依紗子あたりは、まだなんとなく受け入れられるかなといえなくもないかったので、前巻あたりで終わらせちゃっててもよかったのかも。なんか色々伏線とかあった割りに(姉の行方とか、神楽がらみとか)、ふたをあけてみるとあれ?って感じでちょっと残念な感じでした。あとがきによると、書きたいものが最後まで書けたとのことですが、なんか打ち切りで最後あわてて畳んだような印象もなくはないです。これ以上膨らむか?ってのもありますが。
いろいろ文句は書きましたが、この巻まで読んできた人なら最後の最終幕自体は結構よかったんじゃないかなぁと思います。
レジンキャストミルクは最終巻のあとも番外編みたいのでましたが、こちらはちょっと難しいでしょうか。なんか今ひとつキャラがたってないかなぁという印象を受けます。1巻の序盤のあたりでは、おもしろい学園物になるかなぁっと思ったんですが、1巻あたりの盛り上がりの勢いがその後続かなかったなぁという感じです。
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