小説:“文学少女”と神に臨む作家 上
“文学少女”と神に臨む作家 上を読みました。
お話自体はすんなり入ってきて読みやすかったのですが、ちょっと内容が暗めというか重い話です。どちらかというと文学少女のシリーズはお話自体は暗めのお話が多いでしょうか。コミカルな描写もあるにはありますが。
狭き門の信仰にあたる部分が作家への道みたいな位置づけでお話がすすみます。今ひとつ心葉の物書きに対する葛藤が共感できないというか、なんでみんなそんなに真剣になっちゃうのかな?ってあたりがこの巻だとまだ十分に説明されてない感じで前巻に引き続き今ひとつ乗り切れない感じがします。
この巻の軸に、先輩の両親と流人君のお母さんとの関係もあって、この巻を読んで受ける先輩のお母さんの印象が実はちょっと実際とは違かったのかな?ってところで次の巻に続くになっています。この件に関しても今ひとつ流人君の行動がとっぴな感じがしました(今までも何かとちょっかいをかけてきてはいたけど)。流人君のお母さんが語らな過ぎてて、流人君が何か勘違いしてるとかいうオチだと、ちょっとつまらない感じですが、どうなるのかなぁ。あと、琴吹さんはなんかシリーズ通して不遇なまま終わりそうな感じですね。
シュークリームに関するエピソードは結構よかったです。今まで、辛い話とかまずい話とかを心葉が書いていたのはギャグ的なお話だと思って読んでたけど、先輩にとってはそういうことだったんだなぁということを心葉が地味に理解するというのが良かったと思います。
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