小説:剣の女王と烙印の仔〈4〉
剣の女王と烙印の仔〈4〉を読みました。
前回の大勝利からの続きになります。この巻も表紙になっているフランが中心で物語が進みます。前回の勝利で名声を得たフランがもう一手打って更に教会側の勢力を掌握しようとします。一方で、一枚岩に見えた銀卵騎士団も、それぞれの事情でばらばらになったり、この手の物語の序盤にある上昇機運みたいなのは影を潜めていく感じです。さらに前巻で登場したミネルヴァとジルの師匠は、かなりできる人物のようで、今後は苦しい戦いになっていくのかなぁといった感じです。
獣と神々のお話も設定としては面白いですが、王女と予知夢の話とか結構、色んな話が詰め込まれてるので、同時進行するとなんだか少し焦点がぶれるかなぁと思わないでもないです。フランの話をメインにすえて進めてくだけでも面白くなりそうな気がするけどどうなのかなぁ。今ひとつ、何が目的で色々がんばってるかわかりづらいと感じがあるので、今のままだと少し感情移入しにくいかなぁという部分はありますが。少し描写があったけど、単に国のあり方を変えたいとかってだけなのかな?
杉井さんの作品の中では主人公の男との子ががんばってる方かなと思いましたが、フランに食われてちょっと活躍少なめな感じですね。(がんばってはいるけど)
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