小説:機動戦士ガンダムUC (5) ラプラスの亡霊

機動戦士ガンダムUC (5) ラプラスの亡霊 を読みました。
ちょうど、この巻で折り返しです。立場を入れ替えてマリーダを捕虜にしてネェル・アーガマに帰還したバナージを中心にした宇宙での話と、オードリーと共に地球へ降下したリディのお話を中心に物語が進みます。
地球の方は、想像通りなんのために地球に降りたんだろうという、この巻の最後のオードリーの途方にくれたつぶやきがすべてみたいな展開になります。あのままアーガマにいて、連邦の捕虜みたいな立場にいるよりはましだったのかもしれないですが。個人的には予想に反して、地球側でのエピソードはリディの方がメインになっていて、ちょこちょこネタ振りはあったのかもしれないですが、リディの実家マーセナス家も絡めてラプラスの箱のお話に大きく関わってくることになるみたいです。
宇宙の側では、箱の確信に迫るか?という感じでラプラスプログラムが示す宙域に行くことになります。こちらも今ひとつ盛り上がりに欠けて、結局なんだったんだろうという感じです。少なくてもこの段階までは、オカルト色みたいな展開はないわけで、そうするとあの宙域で起こったことは誰かが意図的にそうなるように仕組んだものだからなんか少しチャチな感じがしないでもないです。
なんか今ひとつどの人物も描写に欠けていて、つかみどころがないような感じを受けちゃいますね。旧作のガンダムネタが少ないと少し面白みに欠けるかもしれません。バナージ視点で見てもアーガマのクルーなんて、ほとんどの人が空気みたいなものだし、印象深いのはジオン側のガランシェールの艦長くらいかなぁ。
今回は、バナージの父親の秘書をやっていた人が再登場しますが、登場人物の鞍替えはZ以降はガンダムの定番だけど、なんか世間の狭さを強調するような登場の仕方で少しなんだかなぁという感じでした。今回はフロンタルも間抜けな役回りで、赤い彗星もちょっと記号的になぞってるだけって感じです。

ちょっとこの巻は、物語的には中だるみしてるかなぁという感じでした。次巻は、ガンダムでは毎回ある地球でのお話になりそうですが、箱関係のお話は出てくるのかなぁ。物語の鍵を握っているものだとは思うのですが、今のところ箱に関してはあんまり魅力を感じないというか、情報も少ないしどうなのかなぁという感じです。マーセナス家の秘密当たりが面白そうな展開になってくれるといいのですが。リディの様子を見ると難しそうかな?


ユーザレビュー:
けじめをつけたがる人 ...
ラスト盛り上がりまし ...
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文庫版も最終巻まで出たようなので、追加しておきます。スニーカー文庫版と角川文庫版で値段違うみたいですが表紙以外にも差があるのですかね?

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