小説:フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)

フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) を読みました。完結しちゃいましたね。少し前の巻のあとがきにありましたがフルメタル・パニック!らしいいい終わり方だったんじゃないかなぁと思います。
クルツの件なんかもあったせいで、ひどい状況になっても多分大丈夫なんじゃないかなという感じが読んでる最中にも少しありました。クルツはちょっと報われない(笑)感じではありましたね。
物語の方は、前巻の続きで、宗介がレーバテインでメリダ島に乗り込むところ始まります。今までのストレスを吐き出すように単騎(デ・ダナンの支援はあるけど)で敵を駆逐していきますが、レナードのベリアルの登場で窮地に陥ります。核ミサイルの阻止に向ったクルーゾー、マオ達もラムダ・ドライバ搭載機に追い詰められて厳しい状況に。そんな中かなめが世界の選択を迫られて...という感じで物語が進んでいきます。ただ、あとがきにもありましたがメインはあくまで宗介とかなめの「ボーイ・ミーツ・ガール」ってことで、お話としてはきれいにまとまったのかなぁという感じがします。
序盤の宗介の活躍やオープン回線での放送、かなめの覚醒とかがよかったです。最後の自力脱出は、ちょっと予想外でした。でもフルメタル・パニック!はそういうお話ですよね。車にあんまり詳しくないですがトランザムって車種はナイトライダー(ナイト2000?)のやつなのですかね?
あくまで主眼は宗介、かなめっていうのがあったのかもしれないけど、レナードと特にカリーニンの目的がちょっと淡白だったかなぁ。レナードはなんか謎めいた部分が多いキャラだったし、カリーニンの方は裏切ってまでレナード側についたので、ちょっと動機としては弱めかなぁとか思わないでもなかったです。人間なんてそんなものなのかもしれないですが。
メモリチップの方は、前巻の頭の部分が伏線になってたんですね。状況を打開するウルトラCみたいな情報が書かれてるのかと予想してたんですが(インターネットで見つけたって時点でなさそうな話だけど)、完全にはずれてしまいました。このシーンもすごくよかったです。この手のやつは、読み手の立場だとすぐに確認しろよ!って感じになりますが、今回のは最高のタイミングで再生した感じです。
あとがきによると、短編集の方がだせるかもとのことなのでこれがでると本当にラストになっちゃうのかな。10年くらい前にこの作品とブギーポップを読み出したのがライトノベルを再び読み出したきっかけなので、なんだか思い出深いです。ドラグネット・ミラージュは一巻だけよんでたんですが、コップクラフトの2巻目から読めば話はつながるのかなぁ。まだ続くシリーズなら読んでみたいと思います。

8月のMF文庫の新刊がアマゾンで注文できるようになったのに、聖剣の刀鍛冶がでてこないのでなんでかなぁと思ったら発売が延期になったみたいですね。高畑さんの方は発売未定になっちゃったみたいだし、ちょっとあてがはずれました。今月はまだ、飛空士(もう出てますね)とか文学少女があるので読むものはありますけど。






フルメタル・パニック!ずっとスタンド・バイ・ミー(下) (新装版): 12 (富士見ファンタジア文庫)Kindel版
Kindel版です。

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