小説:煉獄姫

煉獄姫 を読みました。藤原祐さんの新刊です。少し前から煉獄姫ってタイトルだけはライトノベルの出版日をまとめているサイトでしっていて、なんとなくタイトルからアカイロ/ロマンスと同じ和風な感じの作品なのかなぁと思っていましたが、全然外れていました。
椋本 夏夜さんとコンビで書かれてることが多かったみたいですが、今回は別の方が挿絵を担当されています。お忙しくなっちゃったんでしょうか。
結構設定に凝るタイプの作品を書かれてるイメージがあるのですが、今回も結構凝った設定です。ヨーロッパ風の世界が舞台になっていて、魔法(煉術)が存在するのですが、その源は煉獄という世界から借りてきている力で、力の代償として有害な空気?をこちら側の世界に引き込んでしまい、術者(煉術師)はその有害な毒気に対して耐性を持っていなければいけないというルールがあります。そんな世界設定で、主人公のコンビは、かたやお姫様で毒気に関係なく自由に煉術を使うことが可能で、一方はお姫様の従者で、毒気に対して100%の耐性をもっている感じになっています。
お話のほうは、国王が力を失い議会制政治になりつつあるとある国で、上のコンビが国の事情に巻き込まれながら煉術がらみの事件に絡んでくると言う感じかなぁと思っていたら、いきなり変化球でこらられてた感じです。まだ、先が出たらどうなるかはわからないですけど。タイトルにもなってるし、メインは女の子の方のお姫さまなのかなぁと思いきやこの巻ではむしろ従者の男の子の方に...みたいな展開になります。
一応設定的には、お姫様は最強の部類の煉術師になるのだと思いますが、この巻では見せ場があったわりに、すごさが圧倒的ではなかったかも。従者君の方に比重が行っていたというのもあるとは思いますが。あと、なかなかの名コンビなのですが、ちょっと二人の描写が少ないかなぁいう感じがしました(まだまだ、これからなのかもしれないですが)
とりあえず、物語は始まったばかりと言う感じですが、まだ続きが出せるかわからないとのことなので、一定数売れて続きが読めるといいのですが。レジンキャストミルクに比べるとアカイロ/ロマンスはいまひとつ盛り上がりにかけた感じがしましたが、こちらは今のところ、コンビそれぞれに見せ場もあるしいい感じのスタートかなぁと思います。


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藤原 祐
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