小説:“文学少女”見習いの、卒業。

“文学少女”見習いの、卒業。 を読みました。
見習いシリーズのラストを飾る巻ですが、結構よかったです。今までの巻は正直、本編がきれいに終わってたしどうなのかなぁと思わなくもなかったですが、この巻はなかなかいいラストだったと思います。
今回は、夏目漱石のこころとチェーホフという人の桜の園が題材になっています。残念ながらどちらも読んだことないです。こころのほうは比較的近年深夜アニメでやってたのみたくらいです。
物語のほうは、前巻の終わりで結構どうなってるの?って感じの引きがあったのですが、そっちのほうはあんまり効果的に話しにからまなかったのかなぁという感じです。菜乃の友達の瞳というキャラはちょこちょこ出てきてはいましたが、そんなに話に絡んできてたわけじゃないですしね。
メインのお話は、瞳と昔の家庭教師のお兄さんとその被保護者の男の子の三角関係をこころのお話になぞらえて進む感じになります。最後はうまい感じに青空に似ているなんかも絡めていい感じで終わります。
この巻のメインはこのお話なのですが、どちらといえば、その後の心葉の卒業を控えた菜乃の心の変化というか機微を文学少女見習いの卒業の方が印象深かったかも。この巻には、すごい短いですが、ある日のななせって題の小話が載っています。琴吹さんは作中で一番報われてないキャラだと思うけど、客観的にみるとどうかわからないけど、この巻では比較的幸せそうな感じです。
あとがきによると挿話集の4巻が出るそうなのでまだもう少し文学少女の物語に付き合えそうですね。このシリーズがどれくらい売れてるのかわからないけど、作者さんはアルバイトがメインの兼業作家さんなんでしょうか。単純に専業でやってらっしゃらないだけなのかもしれないですが。ちょっと意外でした。


ユーザレビュー:
゛文学少女″見習いの ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by “文学少女”見習いの、卒業。 (ファミ通文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック