小説:半熟作家と“文学少女”な編集者

半熟作家と“文学少女”な編集者 を読みました。既刊のタイトルを並べてみて気が付きましたが、“文学少女”から始まっていないタイトルは初めてですね。“文学少女”シリーズの最新刊になります。タイトル通り、メインは半熟作家の方になっています。
サクラダリセットを読み終わったあと、夜遅いし、冒頭だけ読んで寝るかなぁと思って読み始めたのですが、面白くて一気に読んでしまいました。
内容は、シリアスなものというよりはコミカルなお話で、短篇集ではないけど半熟作家を中心とした4編が時間順に掲載されています。
井上ミウと同じ中学生でデビューした高校生作家の雀宮快斗と担当編集者の先輩を中心にしたお話で、主役の快斗がなかなか面白い性格をしてて、すごくよかったです。作品内の登場人物でいうと男版の菜乃みたいな感じでしょうか。シリーズの最終巻として、しんみりしたお話もいいのかもしれないけど、心葉と先輩の物語としてはもう終わってしまってるし、こういうバカっぽい話で締めるのありかなと読後の感想としては思いました。あとがきによると前から決めてらっしゃったようですし。
どこかで心葉の種明かしがあるのかなぁと少し期待しましたが、そこら辺は快斗の話ってことで出なかったのかなぁ。快斗の子供の頃にあった図書館のお姉さんは、はじめ先輩なのかなと思ったけど(茶色の髪と出てくるので違うとわかりますが)、なんとなく彼女なのかなぁと思って読んでたら当たりました。他にあの形容詞が当てはまる人物がいないこともあるけど。
他のキャラクターは既存の巻でその後のエピソードもあったし、ここら辺がいい塩梅なのかもしれないですね。しんみりしたラストというよりは、これからのスタートみたいな感じで読後感も良いですし。

来月というか今月末には、新しいシリーズがでるとのことですので、そちらも期待したいと思います。

既刊分の感想は、こちら。
“文学少女”と死にたがりの道化
”文学少女”と飢え渇く幽霊
“文学少女”と繋がれた愚者
“文学少女”と穢名の天使
“文学少女”と慟哭の巡礼者
“文学少女”と月花を孕く水妖
“文学少女”と神に臨む作家 上
“文学少女” と神に臨む作家 下
“文学少女”と恋する挿話集 1
“文学少女”見習いの、初戀。
“文学少女”と恋する挿話集 2
“文学少女”見習いの、傷心。
“文学少女”と恋する挿話集3
“文学少女”見習いの、卒業。
“文学少女”と恋する挿話集4

こちらは、アニメの感想です。
劇場版”文学少女”
“文学少女”メモワールI-夢見る少女の前奏曲(プレリュード)-
“文学少女”メモワールII-ソラ舞う天使の鎮魂曲(レクイエム)-
文学少女”メモワールIII-恋する乙女の狂想曲(ラプソディ)-

シリーズを読んでみて、読んだ本の感想はこちら。
友情
人間失格
嵐が丘(上)
嵐が丘〈下〉
オペラ座の怪人
新編銀河鉄道の夜
外科室・海城発電 他5篇
夜叉ヶ池・天守物語
草迷宮
狭き門
桜の園
こころ


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