小説:月蝕島の魔物 (Victorian Horror Adventures)

月蝕島の魔物 (Victorian Horror Adventures)を読みました。田中芳樹さんのヨーロッパを舞台にした作品で、月蝕島の魔物と合わせて全部で3部作になるとのこと。読んだ後で知ったのですが(あとがきに書かれていたので)「ヴィクトリア朝怪奇(ホラー)冒険譚」ってことで、ちょっぴり不思議も入ってるってことのようです。
エドモンド・ニーダムというクリミア戦争の帰還兵とその姪が主人公の冒険ものという感じの物語になっています。
お話自体は、ちょっとあれ?って感じで終わってしまいますが田中さんの文章は読んでて楽しいですし、舞台になるイギリスの風俗とか当時起きてた出来事なんかが結構楽しく書かれていて、こっちの方がメインで楽しめる感じです(田中さんにとっては失礼な感想になってしまうかもしれないですが)。
今回のお話は、ディケンズとアンデルセンの二人の作家のおもりを主人公たちのコンビで見る内に、トラブルに巻き込まれていって…感じで進んでいきます。
本筋のお話の方は、これ伏線なのかなぁと思ってたら、案外あっさりタネ明かしされて、なんじゃこりゃって感じで幕が閉じてしまいました。残りの2作もパターンとしてはこんな感じなのかなぁ。読んでて楽しくはあるのですが、ちょっとすかされたような感じです。
次の巻の発売日が既に決まっていて(確か10月)、何年後の10月にでるのかなぁと思ってたら、既に作品自体は書き上がってるとのこと。それなら予定通り出版できそうですね。
出来たら文庫サイズの方が読みやすくていいのですが、文庫化されるとしてもしばらく後でしょうから続きがでたら買って読みたいと思います。
アンデルセンのほうはさすがに子供の頃絵本で読んだことありましたが、ディケンズのほうは作品は多分読んだことないです。いい機会なので代表作くらい読んでみてもいいかもしれないですね。

昔は大好きでよく読んでたんですが、近年はあんまり田中さんの作品読んでないみたい。2007年から始めたブログなんですが、月蝕島の魔物と合わせて2冊だけのようです。Amazonの履歴みると、ラインの虜囚っていうのを2005年に注文してるんですが、作品紹介みても全然思い出せません。どこかに積んでるのかなぁ。
蘭陵王

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