小説:アルスラーン戦記〈7〉王都奪還

アルスラーン戦記〈7〉王都奪還 を読みました。これで第一部完です。ルシタニア的にはもう負けしかないような状況(戦力的には十分なんですが)なのですが、ギスカールの思考法だけみると結構すざまじくて、ヒルメスの軍が割を喰う事になります。ただ、なまじ理性的でありすぎるせいで、ナルサスの手のひらの上ってな感じになってしまうのですが。
パルス王家の裏事情の方は、もうここまでの物語ですべて明かされてるのかと思ったけど、ここでもう一捻り入ります。ヒルメスにとってはなんだか踏んだりけったりの状況でもう何が何やらという感じ。
初めて読んだ時は、アルスラーンの行動がなんでそうなるのかあんまり説得力がないかなぁ(田中さんの作風的にも)感じたけど、そこら辺はあんまり再読しても変わらないかも。ファンタジーっぽくはありますが。再読して感想が変わったってのは、序盤のバフマンの復活が死に場所を求めてるようにしか見えないとかの辺りですかね。初めて読んだ時は高校生くらいだったと思うけど、その時はやっとやる気出したのになんでそうなるの?くらいに思って読んでました。
アンドラゴラスとアルスラーン(とヒルメスの?)決着の行方は、意外な形で落ちることになります。初めから考えられてた展開なのかなぁ。塔の名前とかあるみたいだし、似たような歴史上のエピソードとかあったりしたのでしょうか。

田中芳樹さんの作品の感想はこちら。
ラインの虜囚
月蝕島の魔物 (Victorian Horror Adventures)
蘭陵王
アルスラーン戦記〈1〉王都炎上
アルスラーン戦記〈2〉王子二人
アルスラーン戦記〈3〉落日悲歌
アルスラーン戦記〈4〉汗血公路
アルスラーン戦記〈5〉征馬孤影
アルスラーン戦記〈6〉風塵乱舞


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こちらも角川文庫版はもう買えないみたいです。カッパ・ノベルス版は第二部の仮面兵団と合わせて一冊ですね。

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