小説:愚者のエンドロール

愚者のエンドロール を読みました。古典部シリーズの2巻目になります。今回は、脚本家が途中で倒れてしまったために未完の状態になってしまった文化祭の自主作成映画のオチを古典部の面々で推理することになります。
冒頭が学校のサイトにあるチャットのログになっているのですが、今回の事件の経緯が実はここにほとんど書いてあります。奉太郎の姉経由でお話が舞い込んできてるんだろうなぁというのは読めてたんですが、更なるオチにはちょっと気づけませんでした。
お話を読んでいて、神経的に参ったのと過労で脚本家が倒れたにしろオチのトリックぐらい聞けばいいじゃんと思ってたので、ちょっと最後は予想外な感じでした。そこへの突込みがラスト近くまでなかったので、お話のお約束として聞けないって設定なのかと納得してたので。
中盤までは古典部の面々が映画のオチを直接推理するのではなくて、映画の作成に携わった面々の推理を正しいかどうか判定するという感じで進んでいきます。ここら辺がお話の進み方としては面白い感じでしょうか?
3人目の沢木口って先輩の推理が個人的には目からウロコでした。私も主人公とかと同じ考え方だったので。個人的には別に推理小説とか全然読んでないほうなのですが、一般的にはそういう解釈するもんなんですかね。
お話としては、序盤の推理(の判定)劇があって、主人公が省エネ主義に反して主体的に動き出して、ここからシリーズとして何か動き出すのかなぁと思って読んでたら、少し意表をつく展開で、最後は更にもうひとオチとかなり楽しめました。
面白かったので3巻目も注文しようと思ったのですが、ここからは単行本と文庫版がでてるのですね。流れとしては単行本が出て、文庫版が出るという順番で、今のところ最新刊は単行本しかでてないとのこと。最新刊のひとつ前は単行本でてから3年くらいして文庫版がでてるみたいですね。今のところ文庫版で買ってるし、文庫のほうが読みやすいので、アニメ化と一緒に文庫版も出てくれるといいのですけど(まだ、文庫版で既刊分2冊残ってますが)。

米澤穂信さんの小説の感想はこちら。
春期限定いちごタルト事件
夏季限定トロピカルパフェ事件
秋期限定栗きんとん事件〈上〉
秋期限定栗きんとん事件 下
儚い羊たちの祝宴
さよなら妖精
氷菓


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米澤 穂信
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Kindle版です。紙の本は在庫ないみたいですね。そういう意味だとこっちのほうが在庫なくなったりしないし、すぐ読めるしメリットは大きい感じなんでしょうか。

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