小説:彩雲国秘抄 骸骨を乞う
彩雲国秘抄 骸骨を乞う を読みました。単行本でちょっと読みづらいですが、彩雲国物語の後日談的なお話になっています。あと、ケータイサイトで公開されていた「運命が出会う夜」も掲載されています。こちらは一応雑誌に掲載されていたもので、大幅改稿されてるそうですがケータイサイトのところからも改稿されてるのかは覚えてないのでよくわからないです。紅家が黎深を悠舜に押し付けてるくだりで謀ができる人間がでてきたとかいう件はあったかなぁ。
骸骨を乞うっていうのは、主君に暇ごいするというような意味らしいです。この本読むまで知りませんでしたが。お別れの話ということで少し暗めのお話が多かったかも。
お話は、悠舜、旺季、晏樹、劉輝、仙人の話の5話で構成されています。旺季の話が長めで、仙人の話が短めな感じ。リレーというほどでもないですが、それぞれのお話がうまい具合に次の話に続いていく構成になっています。だいたい前の章で振られてる伏線は読み終わる頃には回収されてる感じです。
序盤は悠舜、旺季、晏樹と旺季側の人物の話が続いて少し、劉輝の側近(静蘭、絳攸、楸瑛)辺りはボンクラ扱いになっています(本編終盤あたりもそんな感じでしたが)。劉輝の話のところで少しフォローが入りますが。通して読むと劉輝の話で閉じる形で一本筋は通ってる感じになっているのかも。
時間軸的には基本、本編よりも後の話になっているのですが、最初の3人の話は回想話が多いので本編以前の話がメインになってる感じです。
つまらなくはないですが、最初の悠舜が特に暗いというかあらゆる意味でのお別れの話なので、あんまり彩雲国物語っぽくないかな(誰かが活躍したりする話じゃないので)と思って読んでましたが、旺季の話の終盤辺りは結構盛り上がってきて面白かったです(活躍するのはいつものメンバーではないけど)。本編だけのイメージだと旺季はすごい切れ者って感じでしたが、本書のお話の方向性せいもあるんでしょうけど、その後の扱いというか評価が少し不自然な感じがしました。劉輝の側近までそういう扱いしてるのとか特に。そういえば、悠舜の話には黎深が出てこなかったですね(ギャグになっちゃうから仕方ないのかな?)。
晏樹の話だけが、晏樹の一人称小説になっていて少し他の話と雰囲気が異なっています。晏樹のパーソナリティによるところも大きいのでしょうけど。流れとしてはやっぱりお別れの話なので最終的にはちょっとさびしいお話になっていますが。
劉輝の話は、本編のその後(前の3話のその後でもある)のお話で、劉輝と秀麗のその後のお話にもなっています。こちらもお別れの話になってしまいますが、こちらは少し希望があるというかその先がそんなに暗くないようなお話になっています。山小屋に住んでたおばあさんの話の伏線が悠舜の話のときに出てきてたんですがすっかり忘れてました。旺季の話にも出てきてネタばれが済んで、もしかしてあの人死んでなかったのかな?とか思って読んでたので回収された伏線はああそういうことだったのかと少し意表をつかれました。
最後はエピローグ的に仙の話となっています。全編通して、黒仙とその眷属の鴉がお話を見守ってる(手も出してるけど)のですが、そのまとめな感じ。本編以降、霄太師に関する記憶は紫仙自らの手でほとんどの人からなくなっているのですが、ここで鴉も含めて完全になくなって彩雲国の物語の終わりになっています。
角川文庫版でも彩雲国物語は発売されているようなので、本書ももう少し待てばもしかしたら文庫版がでるのかもしれないですが、いつになるかわからないので買ってしまいました。彩雲国物語の醍醐味のひとつである秀麗(もしくは他の誰か)の大活躍的な部分はないですが、これはこれでよかったかなぁという感じです。これで彩雲国物語的には本当にラストなんでしょうか。未収録のお話とかあるならこれにまとめて載せちゃってもよさそうな感じはしますけど、本書も結構分厚いですし無理だったりするのかなぁ。
シリーズの感想は、こちら。
・彩雲国物語 漆黒の月の宴
・彩雲国物語 朱にまじわれば紅
・彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計
・彩雲国物語 心は藍よりも深く
・彩雲国物語 光降る碧の大地
・彩雲国物語 藍より出でて青
・彩雲国物語 紅梅は夜に香る
・彩雲国物語―緑風は刃のごとく
・彩雲国物語―青嵐にゆれる月草
・彩雲国物語―白虹は天をめざす
・彩雲国物語―隣の百合は白
・彩雲国物語 黎明に琥珀はきらめく
・彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる
・彩雲国物語 黄粱の夢
・彩雲国物語 暗き黄昏の宮
・彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女
・彩雲国物語 紫闇の玉座(上)
・彩雲国物語 紫闇の玉座(下)
・彩雲国物語 運命が出会う夜
・彩雲国秘抄 骸骨を乞う
・レアリアI
やっと2/25に文庫版の彩雲国秘抄 骸骨を乞うが上下巻に分かれて発売されるようです。こんだけ時間が空いたなら単行本で買っといて正解だったでしょうか。どうせならもっとはやくだせばよかったのに。
骸骨を乞うっていうのは、主君に暇ごいするというような意味らしいです。この本読むまで知りませんでしたが。お別れの話ということで少し暗めのお話が多かったかも。
お話は、悠舜、旺季、晏樹、劉輝、仙人の話の5話で構成されています。旺季の話が長めで、仙人の話が短めな感じ。リレーというほどでもないですが、それぞれのお話がうまい具合に次の話に続いていく構成になっています。だいたい前の章で振られてる伏線は読み終わる頃には回収されてる感じです。
序盤は悠舜、旺季、晏樹と旺季側の人物の話が続いて少し、劉輝の側近(静蘭、絳攸、楸瑛)辺りはボンクラ扱いになっています(本編終盤あたりもそんな感じでしたが)。劉輝の話のところで少しフォローが入りますが。通して読むと劉輝の話で閉じる形で一本筋は通ってる感じになっているのかも。
時間軸的には基本、本編よりも後の話になっているのですが、最初の3人の話は回想話が多いので本編以前の話がメインになってる感じです。
つまらなくはないですが、最初の悠舜が特に暗いというかあらゆる意味でのお別れの話なので、あんまり彩雲国物語っぽくないかな(誰かが活躍したりする話じゃないので)と思って読んでましたが、旺季の話の終盤辺りは結構盛り上がってきて面白かったです(活躍するのはいつものメンバーではないけど)。本編だけのイメージだと旺季はすごい切れ者って感じでしたが、本書のお話の方向性せいもあるんでしょうけど、その後の扱いというか評価が少し不自然な感じがしました。劉輝の側近までそういう扱いしてるのとか特に。そういえば、悠舜の話には黎深が出てこなかったですね(ギャグになっちゃうから仕方ないのかな?)。
晏樹の話だけが、晏樹の一人称小説になっていて少し他の話と雰囲気が異なっています。晏樹のパーソナリティによるところも大きいのでしょうけど。流れとしてはやっぱりお別れの話なので最終的にはちょっとさびしいお話になっていますが。
劉輝の話は、本編のその後(前の3話のその後でもある)のお話で、劉輝と秀麗のその後のお話にもなっています。こちらもお別れの話になってしまいますが、こちらは少し希望があるというかその先がそんなに暗くないようなお話になっています。山小屋に住んでたおばあさんの話の伏線が悠舜の話のときに出てきてたんですがすっかり忘れてました。旺季の話にも出てきてネタばれが済んで、もしかしてあの人死んでなかったのかな?とか思って読んでたので回収された伏線はああそういうことだったのかと少し意表をつかれました。
最後はエピローグ的に仙の話となっています。全編通して、黒仙とその眷属の鴉がお話を見守ってる(手も出してるけど)のですが、そのまとめな感じ。本編以降、霄太師に関する記憶は紫仙自らの手でほとんどの人からなくなっているのですが、ここで鴉も含めて完全になくなって彩雲国の物語の終わりになっています。
角川文庫版でも彩雲国物語は発売されているようなので、本書ももう少し待てばもしかしたら文庫版がでるのかもしれないですが、いつになるかわからないので買ってしまいました。彩雲国物語の醍醐味のひとつである秀麗(もしくは他の誰か)の大活躍的な部分はないですが、これはこれでよかったかなぁという感じです。これで彩雲国物語的には本当にラストなんでしょうか。未収録のお話とかあるならこれにまとめて載せちゃってもよさそうな感じはしますけど、本書も結構分厚いですし無理だったりするのかなぁ。
シリーズの感想は、こちら。
・彩雲国物語 漆黒の月の宴
・彩雲国物語 朱にまじわれば紅
・彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計
・彩雲国物語 心は藍よりも深く
・彩雲国物語 光降る碧の大地
・彩雲国物語 藍より出でて青
・彩雲国物語 紅梅は夜に香る
・彩雲国物語―緑風は刃のごとく
・彩雲国物語―青嵐にゆれる月草
・彩雲国物語―白虹は天をめざす
・彩雲国物語―隣の百合は白
・彩雲国物語 黎明に琥珀はきらめく
・彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる
・彩雲国物語 黄粱の夢
・彩雲国物語 暗き黄昏の宮
・彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女
・彩雲国物語 紫闇の玉座(上)
・彩雲国物語 紫闇の玉座(下)
・彩雲国物語 運命が出会う夜
・彩雲国秘抄 骸骨を乞う
・レアリアI
やっと2/25に文庫版の彩雲国秘抄 骸骨を乞うが上下巻に分かれて発売されるようです。こんだけ時間が空いたなら単行本で買っといて正解だったでしょうか。どうせならもっとはやくだせばよかったのに。
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