小説：OUT OF CONTROL

OUT OF CONTROL を読みました。冲方　丁さんの新刊に小説です。新潟戦にも持っていったのですが、序盤はなんだか頭に入りづらくて時間かかってしまいました。
前情報なしで読んでたんですが、短編集になっています。1話目が終わって、次の話が全然違う話になったので少し面食らってしまいました。
短編7編と解説が収録されています。序盤は本野タイトルがOUT OF CONTROL なので「管理できない」とか「無軌道」みたいなテーマの小説が収録されてるのかと思ったけど、特に全体を通したテーマがあるわけではないみたい。
・スタンド・アウト
　主人公の少年が小説を書くまでのお話になっています。ちょっと無軌道というか外側にはずれかかってる少年が主人公です。

・まあこ
　ホラーものになるのかなぁ。とある人形にかかわったせいで起こった悲劇みたい感じのお話。ちょっぴり、最後の展開が衝撃的ではあるかも。前の話しと全然違うし、意表を突かれました。

・箱
　こちらもホラーっぽい話。同僚の遺品の箱を中心に展開されるループっぽいお話です。こちらもちょっとオチは予想外でした。

日本改暦事情
　冲方さんの天地明察の話を短くまとめた感じのお話になっています。上下巻読むの大変だったらこれ読むだけでもいいのかも。碁の話しとか二人の奥さんの話あたりをばっさり切って改暦の話と関さんと晴海の話でまとめた感じになっています。順番的にはこれを元に天地明察ってことみたいですね。

デストピア
　なんか希望に満ちた話なのかと思ってよんでたら、とんでもない猟奇ものでした。なんとなくケッチャムっぽい感じのスリルがあるかも。

メトセラとプラスチックと太陽の臓器
　延命処置によって長生きの子供を作れるようになった世界のお話。ちょっぴりＳＦっぽい感じのお話です。主人公と妊娠してる奥さんの間の話で展開する短めのお話でした。

OUT OF CONTROL
　表題にもなってるタイトルの話です。とある作家が深夜に体験した不思議な（ちょっと怖い）出来事って感じのお話です。少しだけ2話目のまあこのネタがでてきたりしてます。
一話目もそうだけど作家の話というと冲方さん自身のお話なんかも少しは入っていたりするんですかね。冲方さん独特の／で区切った表現が多用されてる小説になります。

ちょっと一冊の小説で見るととりとめのない感じですが、結構面白かったです。
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冲方さんの小説の感想は、こちら。
・マルドゥック・ヴェロシティ〈1〉
・マルドゥック・ヴェロシティ 2
・マルドゥック・ヴェロシティ 3
・マルドゥック・フラグメンツ
・マルドゥック・スクランブル　圧縮
・マルドゥック･スクランブル 圧縮 (Blu-ray)
・マルドゥック・スクランブル　燃焼
・天地明察(上)
・天地明察(下)

OUT OF CONTROL (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
冲方 丁

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