小説:つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語

つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語 を読みました。河野祐さんの新刊になります。このシリーズ1巻目が出た辺りで3巻目までの大体のスケジュールが出てたみたいですが、全3巻になるのでしょうか。とりあえず、これが2巻目で次は2014年の3月予定になっています。

探偵物というと少し違う感じもしますが、作家と元編集者の探偵コンビが幽霊に絡んだ事件?を解決するお話になっています。今回は、時間が少し進んで、前回の依頼人小暮井ユキが大学生になっています。ユキの大学の演劇サークルで練習中に幽霊が出るというお話から始まって、劇で使う未完の脚本を完成させる…みたいな展開で物語が進んでいきます。
今回は、その話の一方で、雨坂と佐々波の作家・元編集者コンビの過去のお話がいくつか明らかになってきます。並行して語られてる割に本編にあまり絡んでこないですが、一応最後には収束して、次の巻のメインはそっちの話になるのかなぁという感じ。
メインのお話の方は、ミステリーとしては(ミステリーなんて全然読まないのでよくわからないけど)ずるいタイプのオチになるのでしょうか。ミステリーではないのでいいのでしょうけど。
作風としては前作のサクラダリセットと同じ感じのすごく静かな、波風の立たない物語で個人的には好きで楽しめる感じです。今回、作中で劇の話があって、セリフが連チャンで続くところが多いのですが、ちょっと雨坂が話してるのか、佐々波が話してるのかわかりづらいところがあったかも。その時の立ち位置がどちらも同じようなところがあったせいもあって。

サクラダリセットの雰囲気が好きな方なら楽しめる作品になっていると思います。

河野祐さんの小説の感想は、こちら。
サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY
サクラダリセット2 WITCH, PICTURE and RED EYE GIRL
サクラダリセット3 MEMORY in CHILDREN
サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY
サクラダリセット5 ONE HAND EDEN
サクラダリセット6 BOY、GIRL and ‐‐
サクラダリセット7 BOY, GIRL and the STORY of SAGRADA
サクラダリセット ある日の春崎さん圧縮版 ~世界崩壊編~
ベイビー、グッドモーニング
つれづれ、北野坂探偵舎 心理描写が足りてない
つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語
つれづれ、北野坂探偵舎 ゴーストフィクション
つれづれ、北野坂探偵舎 感情を売る非情な職業

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by つれづれ、北野坂探偵舎    著者には書けない物語 (角川文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック