小説:星界の断章III

星界の断章III を読みました。星界の戦旗の新刊が久しぶりに刊行されてシリーズの再開なのかなぁと思ったらまず、短編の断章シリーズの新刊となりました。これから戦旗の方も続きがでるのでしょうか?
今回の断章も短編で世界観の補足みたいなお話になっています。

・野営
アーヴの地上にある修技館で行われているとある伝統行事にまつわるお話。皇族、貴族、士族の順でお話が進んで行って、真相が判明する形になっています。てっきり士族のところでお話終わりかと思って、真相がわからずなんのこっちゃ?ってなってしまいました。貴族のところスポール、士族のところはエクリュアが出てきて、それぞれ個性を発揮して面白いことになっています。

・出奔
ラフィールの弟の家出話になっています。船に密航する形で家出を敢行しますが、予想外の目的地に向かう船に運ばれてしまい…という展開です。これはどちらかというと世界観の補足の意味合いが大きい話になるのかも。

・介入
超光速航法の技術と引き替えに50年後に居住可能な惑星を引き渡す取引を行ったのですが、50年経っても居住可能な惑星が見つからず、今住んでいる自分たちの惑星を引き渡すことになった惑星のお話。取引相手が武力介入してくる段になって、帝国を樹立したアーヴの艦隊が派遣されてきて協力を仰ごうとするのですが…。
アーヴと交渉を進める交渉官が主人公になっているのですが、アーヴっぽい逸話の物語になっています。

・誘引
列翼翔士になった二人のアーヴのお話。片方がスポールで軍務に付くのではく交易をしたいと言い出して同僚に誘いをかけるのですが…。
こちらもアーヴっぽい逸話って感じですね。

・海嘯
領地の可住化を視察にきたアーヴがとある問題に直面して対応することになるお話。この巻に出てくる登場人物はどこか人をくったところがある人物ばかりですね。結果的にアーヴが割を食うというか。

・離合
この話だけが最新刊と同じ時間辺りのお話になるのかな?エクリュアとコリュアの男女のお話で、ラクファカール陥落の辺りの別れの物語になります。この二人が彼女の遺伝的な両親ということになるのですかね?

・来遊
新航法の開発とそれに携わったアーヴの30番目の氏族のお話。これも世界観を補足するお話ですね。

一応来遊意外は発表済みのお話のようです。離合は比較的最近で2014年1月に岐路というタイトルで発表されてる作品のようです。
ここのお話は面白かったけど、そちらかというと短編より本編を進めてほしいなぁというところでしょうか。このあと続けて書き下ろしで本編が出たりするのかなぁ。


シリーズの感想はこちら。
星界の紋章〈1〉帝国の王女
星界の紋章〈2〉ささやかな戦い
星界の紋章〈3〉異郷への帰還
星界の戦旗〈1〉―絆のかたち
星界の戦旗〈2〉守るべきもの
星界の戦旗〈3〉家族の食卓
星界の戦旗〈4〉軋む時空
星界の戦旗V: 宿命の調べ
星界の断章 <1>
星界の断章〈2〉
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