小説:掟上今日子の備忘録

掟上今日子の備忘録 を読みました。西尾維新さんの新刊になります。一日立つと前の日の記憶をなくしてしまう探偵掟上今日子とトラブルに巻き込まれてばかりの主人公隠館厄介のコンビによる探偵物です。
第一話だけ続・終物語のおまけで先行公開されていましたが、本編も発売になったので読んでみました。第一話の感想は、こちら

今日子さんの設定が少し特殊な点はありますが、西尾さんの作品にしてはあまり癖のない設定・文章ですごく読みやすい小説になっています。第一話ではトラブルに巻き込まれた厄介でしたが、この巻では事件に巻き込まれたのは第一話だけでしたね。ちょっぴり、どんなパターンで(不幸にも)事件に巻き込まれていくのかなぁと少し期待していたので、そこだけは残念だったかも。

第二話は、厄介の知り合いの編集者の担当漫画家が、100万円を盗難にあって身代わりに(?)1億円を要求される話。
第三話は、ちょっと遊び心のあるベテラン作家が書き上げた小説を隠して編集者に探させる遊びしていて、響子さんと厄介で隠された小説を探す話。
第四、五話は、上の話の続きでベテラン作家のとある謎にまたしても今日子さんと厄介で挑む話になっています。
トリックというか直接的な謎がわかったのは三話だけですね。さすがに実家にはなかったですが、友達の家にはあって、ゲームやるのに30分くらいまたされたのをよく覚えています。朝の番組やってる小倉さんが昔パソコンサンデーって番組で司会やってて、副音声でデータ流したりしてて、今から考えるとデータ放送の走り(受信側の状況はかなり変わってるけど)だったのかもしれないですね。
二話以降は事件?に編集者が絡らんだこともあって、本がらみのお話ばかりな感じになりました。個人的には面白かったけど、あんまり探偵物っぽくはない感じなのかもしれません。
一応、最後はタイトルに繋がるオチが付いて、忘却探偵シリーズとして次の巻に続くようです。掟上今日子の推薦文というのが次のタイトルになるのでしょうか?2015年春とのことですが、西尾さんは筆の速い作家さんなので多分予定通りでるんじゃないでしょうか。さすがに前倒したりはしないでしょうけど。
今日子さんが探偵業を続けているのにもどうやら秘密があるようだし、一日限りの関係だった今日子さんと厄介の関係も少しだけ進んだようだし、結構面白くなりそうなシリーズです。西尾さんの他のシリーズと違ってテンポよくお話が進みますし、読みやすいですね。

西尾維新さんの小説の感想は、こちら。
化物語(上)
化物語(下)
傷物語
偽物語(上)
偽物語(下)
猫物語 (黒)
猫物語 (白)
つばさボード
傾物語
まよいキャッスル
花物語
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なでこミラー
鬼物語
しのぶサイエンス
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終物語
終物語 中
終物語(下)
続・終物語
少女不十分
悲鳴伝
悲痛伝
悲惨伝
悲報伝
悲業伝
りぽぐら!
掟上今日子の備忘録 第一話
掟上今日子の備忘録
掟上今日子の推薦文

掟上今日子の備忘録
講談社
西尾 維新
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掟上今日子の備忘録
西尾さん初の電子書籍同時発売とのことです。アマゾンではKindle版の方が少し安くなっていますね。

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