小説:フルメタル・パニック! アナザー (9)

フルメタル・パニック! アナザー (9) を読みました。ダッシュエックス文庫の放課後アポカリプス親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。と同時に届いたので発売日一緒だったのかなぁと思ったけど、予定見ると富士見ファンタジア文庫の方が先になってますね。一迅社の銀煌の騎士勲章3も一緒に届いたんだけどたまたまだったのでしょうか。

今回は短編集になります。一応、頭と最後が前巻の続きになっている形ですが。短編の中身が回想的なイメージですかね。特に後半の2編が。

・夕陽のサンクチュアリ
 人気のネット小説が映画化されることになったのですが、テコ入れ?で色々横槍が入り、原作とはかけ離れた内容になっていってというお話。話題を増やすためにASを出そうということになって、達哉たちがかりだされるこになります。平行してどんどん内容に手が加えられていく原作の作者が実は…というオチが付きます。本編でそういう伏線とかってありましたかね。少し唐突だったけど。改悪されていく?内容がフルメタル・パニックそのものなあたりが少し自虐的かもしれませんね。

・砂塵の国
 ユースフのお話ですね。D.O.M.Sへの武者修行を正当化するためにAS同士の格闘戦に出ることになったのですが、政治的な思惑もあって不利な状況に追い込まれてしまい…というお話。ユースフの活躍って意味では面白かったけど、今一不利な状況を打開できたことの理由が弱い感じがしないでもなかったかも。どうやって挽回するのかなぁと思って読んでたので。

・山河燃える
 リーナの過去物語になります。次の話とこれが描き下ろしとのことです。こちらが前編で次のが後日談的な感じですね。マオとリーナの遭遇戦みたいなお話になっています。前作のファン的には、フルメタのキャラが出てくるお話はやっぱり面白い感じがありますね。宗介はかなめについてるのだとして、テッサは何をしてることになってるんですかね。ささやかれなくなった設定だったと思うけど、頭のなかに一度入ったものは消えなさそうだけど、科学技術の進化が止まったってだけの影響なんでしょうか。

・故郷は緑なり
 山河燃えるの後の話になります。反政府軍に身をおくリーナが、自治州を攻撃してきた政府軍の追跡を行うことになるのですが、実は…というお話。ミハイロフ、ナタリアと袂を分かつことになるエピソードみたいなので、直接の今の本編と繋がるお話ということにもなるのかも。細かいところはふせられたままですが、追加で描かれたりする可能性もあるのかな?想像しとけということかもしれませんが。

まだ未収録の短編が2つあるそうなので、短編だけの巻がまだ出る予定があるのかも。
なんとなくフルメタル・パニックの続編じゃなくても良かったかなぁというシリーズになってきてる感じですね。なんというかASくらいしかもう繋がりがない感じだし。前のシリーズが特徴のある設定のところが完全に閉じてクローズしてしまったので、あまり凝った設定とか広げられる設定がなくなったかなと感じるせいもあるのですが。
リーナの過去を描いとく必要もあったのかもですが、それなり本編が気になるところ?で終わってる中で短編集だとちょっと流れ的にどうなのかなぁという気はします。それもあって、プロローグ、エピローグは本編につながってるのかもしれないですが。

シリーズの感想は、こちら。
フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)
フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)
フルメタル・パニック! マジで危ない九死に一生?
フルメタル・パニック! アナザー1
フルメタル・パニック! アナザー2
フルメタル・パニック! アナザー3
フルメタル・パニック! アナザー4
フルメタル・パニック!アナザー5
フルメタル・パニック! アナザー6
フルメタル・パニック! アナザー7
フルメタル・パニック! アナザー (8)
フルメタル・パニック! アナザー (9)
フルメタル・パニック! アナザー (10)

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