小説:天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟

天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 を読みました。知念実希人さんの新刊になります。既刊分を同時発売とか除けば、新潮文庫nexで2巻目が出るのこの小説が初めてでしょうか?

医療ネタのミステリーものの2巻目になります。知識は天才的だけどちょっと変わり者な女医とワトソン役の男の医者のコンビによるミステリーものですね。
今回は、描きおろし2編と雑誌に掲載した1編の3編が収録されています。

・甘い毒
 トラックの運転手がコーラを飲んだら味がおかしく、意識が遠のいて事故を起こしてしまうというお話。近所で飲み物に農薬が混入される事件が続いていて、毒物が疑われるのですが…。
これはわかりやすいかったのでオチが分かりました。

・吸血鬼症候群
 ある病院で輸血用のパックが盗まれて、まるで中身を飲み干したような痕跡が残っていて…というお話。その病院の看護師が天医会総合病院の看護師ということで、二人に調査の依頼がきます。
これのオチは完全に騙されました。あれで終わりかと思って。鷹央の表面的な意図はわかったのですが。
あと、ドラキュラは吸血鬼群体の名称なのかと思ってたけど、個人名だったんですね。

・天使の舞い降りる夜
 そろそろ退院できるという患者さんが急に不調を訴えたり、病室で天使を見たという患者さんが現れたりというお話。鷹央も何故か調査に乗り気ではなくて…。
ちょっと物悲しいお話でした。これもトリックは少し意表をつかれたというか、お母さん犯人なのかなぁとか思って読んでました。

今回も面白かったですね。個人的には、もうちょっと小鳥先生にもがんばってほしいところですが、バランス悪くなってしまうでしょうか。ネタを探すのが大変そうな作風だけど、続きは出そうな感じなんですかね。でたら買って読んでみたいと思います。

知念実希人さんの小説の感想は、こちら。
天久鷹央の推理カルテ
天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟
天久鷹央の推理カルテIII: 密室のパラノイア
改貌屋 天才美容外科医・柊貴之の事件カルテ

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 天久鷹央の推理カルテII: ファントムの病棟 (新潮文庫nex) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック