小説:黒猫の小夜曲

黒猫の小夜曲 を読みました。知念実希人さんの小説になります。いつくらいに買ったんだろう。なんか出たときに買わなかったのと途中で外の本を読んだりしたせいで結構時間がたってしまいました。

死神みたいな役目を負っている主人公が上司の命令で猫の体に入って、彷徨う霊を神様?のところへ導くみたいなお話。という導入でしたが、ちょっとお話は違う方向へ。

一話限りの短編を集めた感じのお話なのかと思ったけど、2話目から続きものなんだとわかる感じになっています。
のっけから記憶喪失の霊を意識不明の女の人の肉体に封じ込めて、その人とコンビで事件にあたるみたいな流れになります。人の世界で暮らすには猫の飼い主である人がいると何かと便利なので。

遺書らしき文書を残して車に惹かれて死んだ老人の霊。家族に真相を伝えられなかったせいか地縛霊として漂っているので、未練を解消して天の主?のもとへ召されるようにしようというところからお話が始まります。
ちょっと推理モノっぽい展開なのですが、なんというかそういう可能性もあるよねって程度の根拠しかなさそうな推理を強引に進めてく感じのところがあってそこはちょっと気になったかも。主人公が自分は切れ者だと思っているおっちょこちょいなので、わざとそういう展開にしたのかもしれないですが。
どんどん地縛霊を召していくお話になるのかなというところで、殺された妻への殺人容疑をかけられた夫、その夫を捜査する刑事とお話がつながって行って、ちょっとどんでん返しがありつつ…みたいな感じなっています。

ちょっと強引なところはあったけど、それなりに面白かったです。
これ続きものなんですかね。


黒猫の小夜曲 (光文社文庫)
光文社
2018-01-11
知念 実希人
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