小説:レゾンデートル

レゾンデートルを読みました。知念実希人さんの小説になります。デビュー作(なぜか帯には幻のとつけられてました)を改題したものとのこと。

末期の癌で回復の見込みのない医者が主人公の物語。自暴自棄になっているところに因縁をつけられた若者に復讐をしようとするのですが、巷を騒がす連続殺人の犯人と関わることに。
それとは別口で事件に巻き込まれた家出少女を保護することになって…という感じでお話が進行していきます。

登場人物たちの主観がどんどん切り替わりながらお話が進んでいきます。群像劇みたいな感じでお話が収束してくのかと思って読んでたけど、基本的にはあまり関係のない大きな事件が2つあってそれに主人公と少女が別個に巻き込まれてみたいな感じのお話になっています。

面白かったです。結構早めに犯人はわかって、後半どうなるのかなという感じでしたが、ちょっと強引だけど飽きさせない展開で終わった感じ。もうちょい二つの事件に関連性があるのかと思って読んでたのでそこちょっとハシゴ外された感じがありましたが。

なんかの巻末の書評でもかかれてたけど知念さんの作品はちょっと浮く感じがあるくらい武道というか格闘技というかそっち系のお話が出てきますね。今回は剣道がそれになる感じ。どうなんでしょう。実際の剣道は人殺しの役に?立つようなもんなんでしょうか。


レゾンデートル (実業之日本社文庫)
実業之日本社
2019-04-05
知念 実希人
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知念実希人さんの小説の感想は、こちら。
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