銀河英雄伝説 第1期 第12話「帝国領侵攻」
銀河英雄伝説 第1期 第12話「帝国領侵攻」を見ました。旧OVA版になります。
帝国領侵攻の前日譚みたいなお話ですね。ヤンのイゼルローン攻略により、対帝国戦において守備的に優位なポジションを確立できるはずだった同盟ですが、政府の票稼ぎのために、一部軍部から提出された作戦が可決されて、逆に帝国領への大侵攻作戦が遂行されることになってしまうというお話。随所に皮肉の効いた回となっています。
ヤンのイゼルローン要塞の攻略が犠牲なく成功したことで、同盟内では逆に戦争への気運が高まってしまいました。
シトレ「私も甘かったようだ。イゼルローンを手に入れれば、それ以後戦禍は遠のくと考えていたが……。」
ヤン「本部長閣下、まだ帝国領への遠征が決まった訳ではありませんよ。」
シトレ「もちろんだ、簡単に決めてもらっては困る。しかし、決めるのは我々ではなく政治家たちなのだ。」
キャゼルヌ「彼らに自分の運命を委ねるなんて、あまり気が進みませんが……。」
急ブレーキで止まる電気自動車。
技術的なミスで交通渋滞が起きているとのこと。近所の公園にヘリを迎えに来させることにします。同じく渋滞にはまって評議会に遅れそうなジョアン・レベロを同乗させることに。
レベロ「毎日目が回るほど忙しい!大体お前達軍人がいかんのだ!イゼルローンで50万人も捕虜にしよって!後始末するほうの身にもなれ!食い扶持をどこから捻出すればいいんだ?」
シトレ「だからといって捕虜を殺すわけにもいかんだろう?」
レベロ「当たり前だ。我々は共和主義者だぞ、非人道的なことはやれん。」
シトレとレベロは幼馴染とのこと。愚痴が止まりません。
レベロ「下を見てみろ!人為的なミスだと!はっ!考えられないことだ。戦争のせいで社会機構全体にわたって人員が不足しとるんだ。30代や40代のベテラン技術者がおらんからこんな単純なミスが起こる。」
ヤン「軍隊が人を取りすぎることが原因なんですね。」
レベロ「そうだ。ちょっと考えればわかることだ。」
シトレ「それがわからん連中が多すぎるのさ。」
レベロを評議会に送り届けたヤンたち。その場にはトリューニヒトも別のヘリで到着したところでした。
シトレ「自由惑星同盟最高評議会、すべての決定があの密室でなされるのだ。これでも開かれた政府と言えるかね?」
ヤン「建国の父ハイネセンはどう思うでしょうね。」
シトレ「泣いているさ、墓の下でね。」
評議会では軍部から提出された帝国への出兵作戦について議論が開始しました。
議長「最高評議会を開会します。今日の議題は、例の軍部から提出された帝国領への出兵案の可否についてですが…。」
レベロ「議長!」
議長「ジョアン・レベロ君。」
レベロ「財務委員長として一言申し上げたい。妙な表現になりますが、今日まで銀河帝国とわが同盟とは財政のかろうじて許容する範囲で戦争を継続してきたのです。ですが、それももはや過去の話となりました。」
議長「どういうことですかな?」
レベロ「この上戦禍が拡大するれば国家財政とそれを支える経済が破綻するということです。」
議長「紙幣の発行高を増やすというのはどうかな?」
レベロ「財政の裏付けもなしにですかな?何年か先には紙幣の額面ではなく重さで商品が売買されるようになりますよ。歴史的インフレーションの無能な財政家として汚名を残すのは御免こうむりたいですな。」
評議員1「しかし、戦争に勝たなければ何年か先どころか明日もないのだ。」
レベロ「では、戦争そのものをやめるべきでしょう。ヤン中将のおかげで、我々はイゼルローン要塞を獲得し、帝国軍はわが同盟に対する侵略の拠点を失ったのです。今こそ有利な条件で講和条約を締結する好機と言えるでしょう。違いますかな?」
ホワン「…おい、おい。あんまりやり過ぎるなよ。」
評議員2「財務院長はそう仰るが、これは絶対君主制に対する正義の戦争なのだ。不経済だからといって辞めてもよいものだろうか。」
評議員3「わたしもそう思う。経済的な問題は内政努力でなんとかなるはずだ。」
ホワン「人的資源委員長として言わせてもらうと、経済はともかく、人材の問題はもはやどうにもならないところにきている。優秀な人材が軍事方面に偏りすぎているんだ。民間には老人か若年者しかいない。このままでは同盟の社会構造はガタガタになってしまう。戦争どころではない!」
レベロ「…あんたもなかなか言うじゃないか。」
ホワン「…まあね。」
トリューニヒト「人的資源委員長の言うこともよく分かる。だが、国防にとって今が正念場なのだ。一人でも人手が欲しい。」
ホワン「しかし、国防委員長!これ以上市民に犠牲を強いるのは民主主義の原則にも外れるんではないか?市民は負担に耐えかねてるだ。」
ウィンザー「そんな事はありませんわ!専制政治を倒すのは我々の大義です。それを理解しようとしない市民の利己主義に迎合する必要などありません。そもそも犠牲なくてして大事業が達成された例があるでしょうか?」
レベロ「その犠牲が大きすぎるのではないかと市民は考え始めたのだウィンザー夫人。」
ウィンザー「どれほど犠牲が多くとも、例え全市民が死に絶えてもなすべきことがあります。」
レベロ「そ、それは政治の論理ではない!」
ウィンザー「私達には崇高な義務があります。銀河帝国を打倒し、その圧政と脅威から人類を救う義務が。安っぽいヒューマニズムに陶酔してる暇などないはずです。」
ホワン「…どっちが陶酔しているんだか。」
議長「え~と、ここに資料があるんだが、スクリーンに注目してくれんか。こいつは我が評議会に対する一般市民の支持率だ。下がる一方で一向に下がる気配がない。一方こちらが不支持率だ。残念だが天井知らずだ。このままでは来年早々の選挙で過半数を割ることは確実だ。
ところが試算によると、ここ100日以内に帝国に対して画期的な軍事的勝利を収めれば、支持率は最低でも15%上昇する。」
ウィンザー「軍部からの提案を投票にかけるべきですわ。」
評議員たち「「賛成だ!」」
レベロ「待ってくれ!我々にはそんな権利はない!政権の維持を目的として無益な出兵を行うなど…!」
ウィンザー「まぁ!綺麗事を仰る!おほほほほ…。」
レベロ「……っ。」
ホワン「…頼むから短気をおこしなさんなよ。」
賛成多数により出兵案は可決されてしまいました。反対票は、ホワン・ルイ、ジョアン・レベロ、そして大方の予想に反してヨブ・トリューニヒトの3名のみ。トリューニヒトには今の勢力関係においてこの作戦が成功するはずがないということがわかっていました。これにより、トリューニヒトはこの作戦が失敗しても傷つくことなく今後の躍進の布石となります。
レベロ『……すまんな、シトレ。』
グリーンヒル大将から呼び出されるヤン。遠征に参加するため第13艦隊の再編成を命じられます。一応、ここで出兵案の作成者フォーク准将とも面識を得ます。グリーンヒル大将とフォーク准将は何を話してたんですかね。
ヤン「閣下はこの作戦を支持されていらっしゃるのですか?」
グリーンヒル「我々は政府の決定に従わなければならない。例えそれがいかに馬鹿げた決定でもだ。それがこの国の原則ではないか。何しろ国民が選んだ政府だからな。」
ヤン「…時々疑問に思うのですが、帝国では一部の貴族が民衆を支配して悪政を強いてしますが、同盟では民衆に選ばれた政府が悪政を強いている。…いったい、どっちがたちが悪いのでしょうか。あ、失礼しました。軍人としては失言でした。」
グリーンヒル「いや、いい。私も考えない疑問ではない。…だが、答えられる性格のものでもないのも確かだ。」
これはこの後の伏線になる話ではありますね。
そして、同盟の出兵計画はフェザーンの黒狐を経由して、帝国へ渡るのでした。
同盟軍では出兵は決定済みなため、具体的な侵攻案の策定のための会議が開かれますが、そもそも戦略的な目標も定かではなく、作戦立案者であるフォーク准将による空虚な独演会となります。誰が推した人物なのか、会議は白けムードに。
フォーク「…そもそも、この遠征は専制政治の圧政に苦しむ銀河帝国、250億の民衆を開放し、救済する崇高な大義を実現するためのものです。これに反対するものは、結果として帝国に味方するものと言わざるを得ません。小官のいうところは誤っておりましょうか?例え敵に地の利あり、あるいは想像を絶する新兵器があろうとも、それを理由として怯むわけにはいきません!我々が解放軍として大義に基づいて行動すれば、帝国の民衆は歓呼して我々を迎え、進んで協力するに違いないのです、さすれば……(以下延々と続く)」
会議後、残るシトレとヤン。
シトレ「やはり、あのとき軍を辞めておくべきだったと言いたげだな。」
ヤン「……いえ。」
シトレ「だが、私は君の辞表を却下しておいてよかったと思っている。今日の事態まで予想していたわけではない。結果として軍部における君の存在は一層重要さを増したのだ。特にフォークのような男がいる限りはな。
彼はこの作戦案を私的なルートで評議会委員長に持ち込んだ。その動機が出世欲によるものであることは明白だ。」
ヤン「…はい。」
シトレ「彼は士官学校を主席で卒業し、将来は軍人としての最高の地位を占めることを狙っている。今の所、強力すぎるライバルがいるので、それを上回る功績をあげたいのだ。」
ヤン「…なるほど。」
シトレ「君は時々鈍感になるな。ライバルとは他の誰でもない君のことだ。」
ヤン「私のことですか?しかし本部長、私は…。」
シトレ「君がどう思うかではない、フォークがどう思っているかが大事なのだ。それに彼の人柄はある程度わかっただろう。自分の才能を示すのに実績ではなく、弁舌をもってし、しかも他者を貶めて自分を偉く見せようとする。だが、自分で思っているほど才能などないのだ。彼に3000万将兵の運命を委ねるのは危険すぎる。」
ヤン「つまり、私にフォーク准将と対抗しろと言いたいのですか?」
シトレ「別にフォークなど意識する必要はない。君が軍の最高の地位につけば、自ずとフォークのような存在を排除することができる。私はそうなることを望んでいるのだ。」
ヤン「しかし、別に私でなくても(あなたがやれば…)」
シトレ「君しかおらんのだ。これからは…。」
ヤン「閣下…。」
シトレ「私はこの作戦が終わったら辞めねばならん。失敗すれば引責辞任、成功すればロボス元帥に地位を譲るための勇退。どちらにせよ、私の未来は決まっている。だが、君は違うのだ。」
ヤン「…本部長閣下はいつもでも私に重すぎる課題をお与えになります。イゼルローンのときもそうでしたが。」
シトレ「だが、君は見事にやり遂げた。今回もやれるはずだ。期待してる。」
フェザーン経由で帝国にも情報がとときます。迎撃の任務は、宮廷工作によって(多分そうだったはず)ラインハルトに任されることになります。
リヒテンラーデ「しかし、あの男勝てば、まずまず図に乗る…」
ゲルラッハ「乗せておけばよいのです!奴の力を利用できるうちは利用し、必要がなくなればあのような孺子いつでも……」
リヒテンラーデ「それもそうじゃ…」
イゼルローンに司令部を移し、8個艦隊での大遠征が始まるというところで次回に続くとなります。
次回は帝国回ですね。
同盟軍の侵攻に対し、ラインハルトは辺境星域から食料、物資を全て引き上げる焦土作戦を採った。
それは地方の小貴族と辺境を守るものにとっては、つらい決定であった。
次回、銀河英雄伝説 第13話「愁雨来たりなば…」
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シトレ「私も甘かったようだ。イゼルローンを手に入れれば、それ以後戦禍は遠のくと考えていたが……。」
ヤン「本部長閣下、まだ帝国領への遠征が決まった訳ではありませんよ。」
シトレ「もちろんだ、簡単に決めてもらっては困る。しかし、決めるのは我々ではなく政治家たちなのだ。」
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急ブレーキで止まる電気自動車。
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レベロ「毎日目が回るほど忙しい!大体お前達軍人がいかんのだ!イゼルローンで50万人も捕虜にしよって!後始末するほうの身にもなれ!食い扶持をどこから捻出すればいいんだ?」
シトレ「だからといって捕虜を殺すわけにもいかんだろう?」
レベロ「当たり前だ。我々は共和主義者だぞ、非人道的なことはやれん。」
シトレとレベロは幼馴染とのこと。愚痴が止まりません。
レベロ「下を見てみろ!人為的なミスだと!はっ!考えられないことだ。戦争のせいで社会機構全体にわたって人員が不足しとるんだ。30代や40代のベテラン技術者がおらんからこんな単純なミスが起こる。」
ヤン「軍隊が人を取りすぎることが原因なんですね。」
レベロ「そうだ。ちょっと考えればわかることだ。」
シトレ「それがわからん連中が多すぎるのさ。」
レベロを評議会に送り届けたヤンたち。その場にはトリューニヒトも別のヘリで到着したところでした。
シトレ「自由惑星同盟最高評議会、すべての決定があの密室でなされるのだ。これでも開かれた政府と言えるかね?」
ヤン「建国の父ハイネセンはどう思うでしょうね。」
シトレ「泣いているさ、墓の下でね。」
評議会では軍部から提出された帝国への出兵作戦について議論が開始しました。
議長「最高評議会を開会します。今日の議題は、例の軍部から提出された帝国領への出兵案の可否についてですが…。」
レベロ「議長!」
議長「ジョアン・レベロ君。」
レベロ「財務委員長として一言申し上げたい。妙な表現になりますが、今日まで銀河帝国とわが同盟とは財政のかろうじて許容する範囲で戦争を継続してきたのです。ですが、それももはや過去の話となりました。」
議長「どういうことですかな?」
レベロ「この上戦禍が拡大するれば国家財政とそれを支える経済が破綻するということです。」
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レベロ「財政の裏付けもなしにですかな?何年か先には紙幣の額面ではなく重さで商品が売買されるようになりますよ。歴史的インフレーションの無能な財政家として汚名を残すのは御免こうむりたいですな。」
評議員1「しかし、戦争に勝たなければ何年か先どころか明日もないのだ。」
レベロ「では、戦争そのものをやめるべきでしょう。ヤン中将のおかげで、我々はイゼルローン要塞を獲得し、帝国軍はわが同盟に対する侵略の拠点を失ったのです。今こそ有利な条件で講和条約を締結する好機と言えるでしょう。違いますかな?」
ホワン「…おい、おい。あんまりやり過ぎるなよ。」
評議員2「財務院長はそう仰るが、これは絶対君主制に対する正義の戦争なのだ。不経済だからといって辞めてもよいものだろうか。」
評議員3「わたしもそう思う。経済的な問題は内政努力でなんとかなるはずだ。」
ホワン「人的資源委員長として言わせてもらうと、経済はともかく、人材の問題はもはやどうにもならないところにきている。優秀な人材が軍事方面に偏りすぎているんだ。民間には老人か若年者しかいない。このままでは同盟の社会構造はガタガタになってしまう。戦争どころではない!」
レベロ「…あんたもなかなか言うじゃないか。」
ホワン「…まあね。」
トリューニヒト「人的資源委員長の言うこともよく分かる。だが、国防にとって今が正念場なのだ。一人でも人手が欲しい。」
ホワン「しかし、国防委員長!これ以上市民に犠牲を強いるのは民主主義の原則にも外れるんではないか?市民は負担に耐えかねてるだ。」
ウィンザー「そんな事はありませんわ!専制政治を倒すのは我々の大義です。それを理解しようとしない市民の利己主義に迎合する必要などありません。そもそも犠牲なくてして大事業が達成された例があるでしょうか?」
レベロ「その犠牲が大きすぎるのではないかと市民は考え始めたのだウィンザー夫人。」
ウィンザー「どれほど犠牲が多くとも、例え全市民が死に絶えてもなすべきことがあります。」
レベロ「そ、それは政治の論理ではない!」
ウィンザー「私達には崇高な義務があります。銀河帝国を打倒し、その圧政と脅威から人類を救う義務が。安っぽいヒューマニズムに陶酔してる暇などないはずです。」
ホワン「…どっちが陶酔しているんだか。」
議長「え~と、ここに資料があるんだが、スクリーンに注目してくれんか。こいつは我が評議会に対する一般市民の支持率だ。下がる一方で一向に下がる気配がない。一方こちらが不支持率だ。残念だが天井知らずだ。このままでは来年早々の選挙で過半数を割ることは確実だ。
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評議員たち「「賛成だ!」」
レベロ「待ってくれ!我々にはそんな権利はない!政権の維持を目的として無益な出兵を行うなど…!」
ウィンザー「まぁ!綺麗事を仰る!おほほほほ…。」
レベロ「……っ。」
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ヤン「…時々疑問に思うのですが、帝国では一部の貴族が民衆を支配して悪政を強いてしますが、同盟では民衆に選ばれた政府が悪政を強いている。…いったい、どっちがたちが悪いのでしょうか。あ、失礼しました。軍人としては失言でした。」
グリーンヒル「いや、いい。私も考えない疑問ではない。…だが、答えられる性格のものでもないのも確かだ。」
これはこの後の伏線になる話ではありますね。
そして、同盟の出兵計画はフェザーンの黒狐を経由して、帝国へ渡るのでした。
同盟軍では出兵は決定済みなため、具体的な侵攻案の策定のための会議が開かれますが、そもそも戦略的な目標も定かではなく、作戦立案者であるフォーク准将による空虚な独演会となります。誰が推した人物なのか、会議は白けムードに。
フォーク「…そもそも、この遠征は専制政治の圧政に苦しむ銀河帝国、250億の民衆を開放し、救済する崇高な大義を実現するためのものです。これに反対するものは、結果として帝国に味方するものと言わざるを得ません。小官のいうところは誤っておりましょうか?例え敵に地の利あり、あるいは想像を絶する新兵器があろうとも、それを理由として怯むわけにはいきません!我々が解放軍として大義に基づいて行動すれば、帝国の民衆は歓呼して我々を迎え、進んで協力するに違いないのです、さすれば……(以下延々と続く)」
会議後、残るシトレとヤン。
シトレ「やはり、あのとき軍を辞めておくべきだったと言いたげだな。」
ヤン「……いえ。」
シトレ「だが、私は君の辞表を却下しておいてよかったと思っている。今日の事態まで予想していたわけではない。結果として軍部における君の存在は一層重要さを増したのだ。特にフォークのような男がいる限りはな。
彼はこの作戦案を私的なルートで評議会委員長に持ち込んだ。その動機が出世欲によるものであることは明白だ。」
ヤン「…はい。」
シトレ「彼は士官学校を主席で卒業し、将来は軍人としての最高の地位を占めることを狙っている。今の所、強力すぎるライバルがいるので、それを上回る功績をあげたいのだ。」
ヤン「…なるほど。」
シトレ「君は時々鈍感になるな。ライバルとは他の誰でもない君のことだ。」
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ヤン「つまり、私にフォーク准将と対抗しろと言いたいのですか?」
シトレ「別にフォークなど意識する必要はない。君が軍の最高の地位につけば、自ずとフォークのような存在を排除することができる。私はそうなることを望んでいるのだ。」
ヤン「しかし、別に私でなくても(あなたがやれば…)」
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ヤン「閣下…。」
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リヒテンラーデ「それもそうじゃ…」
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次回は帝国回ですね。
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・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第5話「時の女神に愛された男 〜第二次ティアマト会戦記I〜」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第6話「英雄の死 〜第二次ティアマト会戦記II〜」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第7話「喪服と軍服の間」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第8話「収容所惑星」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第9話「捕虜と人質」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第10話「顕微鏡サイズの反乱」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第11話「エコニアの英雄」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第12話「過去からの糸」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮4 第13話「ひとつの旅の終わり」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮4 第14話「出口をさがす旅」
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.I
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.II
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.III
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.IV
・銀河英雄伝説外伝 叛逆者 Kap.I
・銀河英雄伝説外伝 叛逆者 Kap.II
・銀河英雄伝説外伝 叛逆者 Kap.III
・銀河英雄伝説外伝 叛逆者 Kap.IV
・銀河英雄伝説外伝 決闘者 Kap.I
・銀河英雄伝説外伝 決闘者 Kap.II
・銀河英雄伝説外伝 決闘者 Kap.III
・銀河英雄伝説外伝 決闘者 Kap.IV
・銀河英雄伝説外伝 黄金の翼
・銀河英雄伝説外伝 奪還者 Kap.I
・銀河英雄伝説外伝 奪還者 Kap.II
・銀河英雄伝説外伝 奪還者 Kap.III
・銀河英雄伝説外伝 奪還者 Kap.IV
・銀河英雄伝説外伝 朝の夢、夜の歌 Kap.I
・銀河英雄伝説外伝 朝の夢、夜の歌 Kap.II
・銀河英雄伝説外伝 朝の夢、夜の歌 Kap.III
・銀河英雄伝説外伝 朝の夢、夜の歌 Kap.IV
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光1 第1話「ヴァンフリート星域の会戦」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光1 第2話「三つの赤」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光1 第3話「亡命者たち」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光1 第4話「流血の四月」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第5話「危険な男」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第6話「混戦始末記」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第7話「初夏、風強し」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第8話「伯爵家後継候補」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第9話「パーティーの夜」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第10話「真実は時の娘」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第11話「第六次イゼルローン攻防戦」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第12話「千億の星、ひとつの野心」
・銀河英雄伝説外伝 第三次ティアマト会戦 前編
・銀河英雄伝説外伝 第三次ティアマト会戦 後編
・銀河英雄伝説外伝 汚名 Kap.I
・銀河英雄伝説外伝 汚名 Kap.II
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・銀河英雄伝説外伝 汚名 Kap.IV
・銀河英雄伝説外伝 わが征くは星の大海
・銀河英雄伝説外伝 新たなる戦いの序曲
・銀河英雄伝説 第1期 第1話「永遠の夜の中で」
・銀河英雄伝説 第1期 第2話「アスターテ会戦」
・銀河英雄伝説 第1期 第3話「第十三艦隊誕生」
・銀河英雄伝説 第1期 第4話「帝国の残照」
・銀河英雄伝説 第1期 第5話「カストロプ動乱」
・銀河英雄伝説 第1期 第6話「薔薇の騎士」
・銀河英雄伝説 第1期 第7話「イゼルローン攻略!」
・銀河英雄伝説 第1期 第8話「冷徹なる義眼」
・銀河英雄伝説 第1期 第9話「クロプシュトック事件」
・銀河英雄伝説 第1期 第10話「ジェシカの戦い」
・銀河英雄伝説 第1期 第11話「女優退場」
・銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第一章
・銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第二章
・銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第三章
・ラインの虜囚
・月蝕島の魔物 (Victorian Horror Adventures)
・髑髏城の花嫁 (Victorian Horror Adventures 2)
・水晶宮の死神 (Victorian Horror Adventures 3)
・蘭陵王
・アルスラーン戦記〈1〉王都炎上
・アルスラーン戦記〈2〉王子二人
・アルスラーン戦記〈3〉落日悲歌
・アルスラーン戦記〈4〉汗血公路
・アルスラーン戦記〈5〉征馬孤影
・アルスラーン戦記〈6〉風塵乱舞
・アルスラーン戦記〈7〉王都奪還
・アルスラーン戦記〈8〉仮面兵団
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・タイタニア〈1〉疾風篇
・タイタニア〈2〉暴風篇
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・創竜伝2摩天楼の四兄弟
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