銀河英雄伝説 第1期 第19話「ヤン艦隊出動」
銀河英雄伝説 第1期 第19話「ヤン艦隊出動」を観ました。旧OVA版になります。
同盟回になります。捕虜交換の裏でラインハルトが仕掛けた同盟の分裂計画は功を奏し、同盟各地で反乱が発生します。
嫌がらせで全ての反乱の鎮圧を任されたヤン。出動の準備をしているところに、首都ハイネセンで軍事クーデターが発生。その首謀者は……というお話。
自身はガイエスブルグ要塞に引き籠もった門閥貴族連合に対応するため、辺境の平定をキルヒアイスに任せるラインハルト。
同盟の動向を心配するキルヒアイスに、
キルヒアイス「ただ、一つ気になりますのは……。」
ラインハルト「同盟軍の動きか?心配ない。そろそろ例の手が功を奏する頃だ。」
同盟では療養明け?のフォークが統合作戦本部長のクブルスリーに復帰を願い出でていましたが……。
なんでこんなのを仲間に引き入れたのかと思いましたが初めから捨て駒にするつもりだったということですかね。まかり間違って復帰許してたらどうなってたんだろう。
フォーク「クブルスリー本部長!私です。アンドリュー・フォークです。」
クブルスリー「おお、君は療養所にいると聞いていたが?」
フォーク「療養所はもう出ました。目の方はもう大丈夫です。そこで今日は閣下に現役復帰をお願いしに参りました。」
クブルスリー「現役復帰?それならば医師の診断書と証明書を添えて人事部に復帰願いを出したまえ。」
フォーク「それでは時間がかかりすぎます!」
クブルスリー「手続きには時間がかかるものだよ、准将。」
フォーク「ですから、そこを閣下のお力で!」
クブルスリー「フォーク予備役准将!君は何か勘違いをしているのではないかね!?私の権限は手順を守らせるのにあるのであって、破らせるためにあるのではない!どうも君は自分を特別扱いする傾向にあるようだが、私の見るところでは病気が完治したとは言いかねるようだな。そんなことでは復帰しても、協調を欠くだけで君にとっても周りにとっても不幸なことになるだけだろう。悪いことは言わんから出直しなさい。」
常識的な忠告をするクブルスリーでしたが、逆上したフォークに打たれてしまいます。
これを契機に同盟各地で武力蜂起が発生。
ここで統合作戦本部長は、兼任で標的が集中することを恐れたビュコックが辞退したため、ドーソンが引き継ぐことに。
ビュコック「せっかくヤンがわしだけはそんな愚かな行為には加わるまいと信じて打ち明けてくれたと言うのに、なすすべもなく終わったというのでは会わせる顔もない。なんとかハイネセンでのクーデターだけでも防ぎたいものじゃが……。」
ファイフェル「せめて、クブルスリー大将がご健在なら協力も仰げたのですが、代行があのドーソン大将では……いささか……。」
ビュコック「う~む。宇宙艦隊司令長官と兼任するのはまずかろうと断ってしまったが、わしがやった方がマシじゃったかなぁ。」
イゼルローン要塞にも同盟各地の反乱の報は届き、無神経なヤン艦隊の面々(笑)がムライ中将の神経を逆なでしていきます。
そんな中、キャゼルヌがイゼルローンに到着。ヤンは面倒くさい要塞運営のあれこれを押し付けます。
四箇所で発生している反乱をすべてイゼルローン駐留艦隊で鎮圧せよと命令を受けるヤン。
ドーソンのような凡庸な将の方がラインハルトのような天才の裏をかけるかと納得しかけますが…。
ヤン「四箇所すべてをですか!?」
ドーソン「そうだ。」
ヤン「長期に渡って、イゼルローン要塞が留守になってしまいますが、それでよいのですか?」
ドーソン「現在、帝国は大規模な内戦に突入している。イゼルローンに侵攻してくる危険性は極めて少ない。ヤン司令官には心置きなく軍人としての責務を全うされたい。では。」
ヤン「へぇ~、なるほどね。そういう考え方もあるか。しかしまいったなぁ。四箇所すべてとは。」
四箇所の敵をどう叩くか、ユリアン相手にヤン教授の戦術講座が開かれます。
ユリアン「兵士は楽でしょうけど、司令官は苦労ですね。」
ヤン「おっ!わかってきたなぁ!……ところが世間では兵士に苦労をかける司令官ほど本人も苦労していると思うものなのさ……。」
キャゼルヌ「ヤン・ウェンリーはその地位を楽に稼いだ。そういう声があるのも確かだからな。」
そんなこんなで幕僚連中を集めて会議を行いますが、その途中で首都からクーデターの報が入ります。
エベンス『ここに宣言す、宇宙暦797年4月13日。我ら自由惑星同盟救国軍事会議は首都ハイネセンを支配のもとにおいた。同盟憲章はその効力を停止し、我ら救国軍事会議の決定と指示が全てのことに優先する……』
宣言の酷さにぼやくヤン。どうでもいいけど、救国軍事会議の面々にはなんか理想的なものはあったのでしょうか。本気で帝国を打倒しよう(できる)と思ってたのかなぁ。
ヤン「おや、おや、こいつは……。500年前にルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが主張したことと変わらんじゃないか。ルドルフが建てた帝国を打倒するために、ルドルフの亡霊を蘇らせようというのか……。こいつはひどい喜劇だ。」
しかし、本当の喜劇がまだ明らかにされていませんでした。救国軍事会議の議長はフレデリカの父、グリーンヒル大将でした。
ドーソンもビュコック提督も囚われてしまいましたが、粛清の対象であったと思われるトリューニヒトは取り逃がしています。
フレデリカを呼び出すヤン。解任されることを覚悟したフレデリカでしたが、ヤンは自分の足を食うタコにはならずにすみました。
ヤン「……元気そうだね。」
フレデリカ「ご用件はなんでしょうか?」
ヤン「あ、うん。幕僚連中を集めて、またまた会議を開くのでその準備と機器の操作を頼む。」
フレデリカ「私は…、いえ小官は副官の任を解かれるのではないかと思っておりました……。その覚悟で参ったのですけれど……。」
ヤン「辞めたいのかね?」
フレデリカ「いえ!でも……。」
ヤン「君がいてくれないと困る。」
フレデリカ「え!?」
ヤン「私は物覚えが悪いし、メカにも弱いし……。有能な副官が必要なんだ。」
フレデリカ「はい!務めさせて頂きます、閣下。」
合格点を出したヤンに絡みに行くシェーンコップ。権力奪取をけしかけます。
シェーンコップ「あたなは今の同盟の権力体制がいかにダメなものか骨身にしみて知っている。それなのに全力をあげてそれを救おうとする。そいつも大いなる矛盾ですな。」
ヤン「私はベターな方を選びたいんだ。今の同盟の権力者たちが能力的にも道徳的にもダメだってことは確かにわかっているさ。だけど、救国軍事会議とやらのスローガンを見ただろ?あの連中は今の連中よりひどいじゃないか?」
シェーンコップ「私に言わせればね、救国軍事会議の連中に今の権力者たちを一掃させてしまうんです。徹底的にね。どうせその後、奴らはボロを出して事態を収拾できなくなる。そこへあなたが乗り込んで、掃除人どもを追い払い、民主主義の回復者として権力を握るんです。これこそベターですよ。そうすることで初めてローエングラム候に戦略面を含めて五分の戦いができるようになる。そうではありませんか?」
ヤン「……独裁者ヤン・ウェンリーか。どう考えても柄じゃないね。」
シェーンコップ「そもそも軍人というのがあなたの柄じゃありませんよ。それでもこの上なくうまくやってるんだ。独裁者だって結構うまく演じられるでしょう。」
ヤン「シェーンコップ准将。」
シェーンコップ「なんです?」
ヤン「私以外の誰かに君の考えを話したことはあるかい?」
シェーンコップ「とんでもない。」
ヤン「それなら結構。」
会議を開くヤン。嵐の前の答え合わせですね。
ヤン「私は先日、ハイネセンに赴いたときにビュコック司令長官に要請して、反乱が起こった場合はこれを討ち、法秩序を回復するようにとの命令を頂いてある。従って法的根拠をもっての出撃である。」
ムライ「すると閣下はこうなることを予測しておられたのですか?」
ヤン「だが……、実際に誰がクーデターを起こすか予見しようがなかった。ドーソン大将の言い草ではないが、この時期、帝国から侵攻してくる可能性は殆どない。よって全艦隊をもって出撃する。留守中の要塞司令官臨時代理は着任早々だがキャゼルヌ少将にやってもらう。何か質問は?」
ムライ「閣下、出動と申されましてもその目的地は?」
ヤン「最終的には、ハイネセン。」
ヤン艦隊に対し、救国軍事会議は第11艦隊を派遣して対応することに。
ここのシーンはオリジナルですね。グリーンヒル大将が救国軍事会議に参加した理由が語られます。どちらかというとアニメの創作感が強いエピソードかも。
グリーンヒル「フレデリカに許しを乞おうとは思わん。政治の腐敗は誰かが正さねばならんのだ。その意味で我々は間違ったことはしていない。だが、若い連中は性急でなぁ。もし私が立たねば、誰が彼らを抑えられるだろうか。こうするより他に手段がなかったのだ、こうするよりな。あの娘はわかってはくれぬかなぁ、母さん……。」
結局スタジアムの虐殺も止められなかったしなぁ。
今回はここまで。次回は帝国回ですね。
ラインハルト軍は、貴族連合の軍事拠点の一つであるレンテンベルク要塞の攻略に着手した。
作戦を指揮するロイエンタールとミッターマイヤーの前にオフレッサー上級大将が立ちはだかった。
次回、・銀河英雄伝説 第20話「流血の宇宙」
銀河の歴史がまた1ページ……。
銀河英雄伝説 Blu-ray BOX スタンダードエディション 1 - 堀川亮, 広中雅志, 勝生真沙子, 潘恵子, 森功至, 若本規夫, 塩沢兼人, 富山敬, 郷田ほづみ, 石黒昇
今更DVDのやつのっけてもアレなのでBlu-rayのです。
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮1 第1話「エル・ファシルの英雄」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮1 第2話「英雄の新しい仕事」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮1 第3話「英雄たちの横顔」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮1 第4話「過去へのささやかな旅」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第5話「時の女神に愛された男 〜第二次ティアマト会戦記I〜」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第6話「英雄の死 〜第二次ティアマト会戦記II〜」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第7話「喪服と軍服の間」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮2 第8話「収容所惑星」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第9話「捕虜と人質」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第10話「顕微鏡サイズの反乱」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第11話「エコニアの英雄」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮3 第12話「過去からの糸」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮4 第13話「ひとつの旅の終わり」
・銀河英雄伝説外伝 螺旋迷宮4 第14話「出口をさがす旅」
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.I
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.II
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.III
・銀河英雄伝説外伝 白銀の谷 Kap.IV
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・銀河英雄伝説外伝 黄金の翼
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・銀河英雄伝説外伝 奪還者 Kap.II
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・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光1 第2話「三つの赤」
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・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光1 第4話「流血の四月」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第5話「危険な男」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第6話「混戦始末記」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第7話「初夏、風強し」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光2 第8話「伯爵家後継候補」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第9話「パーティーの夜」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第10話「真実は時の娘」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第11話「第六次イゼルローン攻防戦」
・銀河英雄伝説外伝 千億の星、千億の光3 第12話「千億の星、ひとつの野心」
・銀河英雄伝説外伝 第三次ティアマト会戦 前編
・銀河英雄伝説外伝 第三次ティアマト会戦 後編
・銀河英雄伝説外伝 汚名 Kap.I
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・銀河英雄伝説 第1期 第7話「イゼルローン攻略!」
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同盟回になります。捕虜交換の裏でラインハルトが仕掛けた同盟の分裂計画は功を奏し、同盟各地で反乱が発生します。
嫌がらせで全ての反乱の鎮圧を任されたヤン。出動の準備をしているところに、首都ハイネセンで軍事クーデターが発生。その首謀者は……というお話。
自身はガイエスブルグ要塞に引き籠もった門閥貴族連合に対応するため、辺境の平定をキルヒアイスに任せるラインハルト。
同盟の動向を心配するキルヒアイスに、
キルヒアイス「ただ、一つ気になりますのは……。」
ラインハルト「同盟軍の動きか?心配ない。そろそろ例の手が功を奏する頃だ。」
同盟では療養明け?のフォークが統合作戦本部長のクブルスリーに復帰を願い出でていましたが……。
なんでこんなのを仲間に引き入れたのかと思いましたが初めから捨て駒にするつもりだったということですかね。まかり間違って復帰許してたらどうなってたんだろう。
フォーク「クブルスリー本部長!私です。アンドリュー・フォークです。」
クブルスリー「おお、君は療養所にいると聞いていたが?」
フォーク「療養所はもう出ました。目の方はもう大丈夫です。そこで今日は閣下に現役復帰をお願いしに参りました。」
クブルスリー「現役復帰?それならば医師の診断書と証明書を添えて人事部に復帰願いを出したまえ。」
フォーク「それでは時間がかかりすぎます!」
クブルスリー「手続きには時間がかかるものだよ、准将。」
フォーク「ですから、そこを閣下のお力で!」
クブルスリー「フォーク予備役准将!君は何か勘違いをしているのではないかね!?私の権限は手順を守らせるのにあるのであって、破らせるためにあるのではない!どうも君は自分を特別扱いする傾向にあるようだが、私の見るところでは病気が完治したとは言いかねるようだな。そんなことでは復帰しても、協調を欠くだけで君にとっても周りにとっても不幸なことになるだけだろう。悪いことは言わんから出直しなさい。」
常識的な忠告をするクブルスリーでしたが、逆上したフォークに打たれてしまいます。
これを契機に同盟各地で武力蜂起が発生。
ここで統合作戦本部長は、兼任で標的が集中することを恐れたビュコックが辞退したため、ドーソンが引き継ぐことに。
ビュコック「せっかくヤンがわしだけはそんな愚かな行為には加わるまいと信じて打ち明けてくれたと言うのに、なすすべもなく終わったというのでは会わせる顔もない。なんとかハイネセンでのクーデターだけでも防ぎたいものじゃが……。」
ファイフェル「せめて、クブルスリー大将がご健在なら協力も仰げたのですが、代行があのドーソン大将では……いささか……。」
ビュコック「う~む。宇宙艦隊司令長官と兼任するのはまずかろうと断ってしまったが、わしがやった方がマシじゃったかなぁ。」
イゼルローン要塞にも同盟各地の反乱の報は届き、無神経なヤン艦隊の面々(笑)がムライ中将の神経を逆なでしていきます。
そんな中、キャゼルヌがイゼルローンに到着。ヤンは面倒くさい要塞運営のあれこれを押し付けます。
四箇所で発生している反乱をすべてイゼルローン駐留艦隊で鎮圧せよと命令を受けるヤン。
ドーソンのような凡庸な将の方がラインハルトのような天才の裏をかけるかと納得しかけますが…。
ヤン「四箇所すべてをですか!?」
ドーソン「そうだ。」
ヤン「長期に渡って、イゼルローン要塞が留守になってしまいますが、それでよいのですか?」
ドーソン「現在、帝国は大規模な内戦に突入している。イゼルローンに侵攻してくる危険性は極めて少ない。ヤン司令官には心置きなく軍人としての責務を全うされたい。では。」
ヤン「へぇ~、なるほどね。そういう考え方もあるか。しかしまいったなぁ。四箇所すべてとは。」
四箇所の敵をどう叩くか、ユリアン相手にヤン教授の戦術講座が開かれます。
ユリアン「兵士は楽でしょうけど、司令官は苦労ですね。」
ヤン「おっ!わかってきたなぁ!……ところが世間では兵士に苦労をかける司令官ほど本人も苦労していると思うものなのさ……。」
キャゼルヌ「ヤン・ウェンリーはその地位を楽に稼いだ。そういう声があるのも確かだからな。」
そんなこんなで幕僚連中を集めて会議を行いますが、その途中で首都からクーデターの報が入ります。
エベンス『ここに宣言す、宇宙暦797年4月13日。我ら自由惑星同盟救国軍事会議は首都ハイネセンを支配のもとにおいた。同盟憲章はその効力を停止し、我ら救国軍事会議の決定と指示が全てのことに優先する……』
宣言の酷さにぼやくヤン。どうでもいいけど、救国軍事会議の面々にはなんか理想的なものはあったのでしょうか。本気で帝国を打倒しよう(できる)と思ってたのかなぁ。
ヤン「おや、おや、こいつは……。500年前にルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが主張したことと変わらんじゃないか。ルドルフが建てた帝国を打倒するために、ルドルフの亡霊を蘇らせようというのか……。こいつはひどい喜劇だ。」
しかし、本当の喜劇がまだ明らかにされていませんでした。救国軍事会議の議長はフレデリカの父、グリーンヒル大将でした。
ドーソンもビュコック提督も囚われてしまいましたが、粛清の対象であったと思われるトリューニヒトは取り逃がしています。
フレデリカを呼び出すヤン。解任されることを覚悟したフレデリカでしたが、ヤンは自分の足を食うタコにはならずにすみました。
ヤン「……元気そうだね。」
フレデリカ「ご用件はなんでしょうか?」
ヤン「あ、うん。幕僚連中を集めて、またまた会議を開くのでその準備と機器の操作を頼む。」
フレデリカ「私は…、いえ小官は副官の任を解かれるのではないかと思っておりました……。その覚悟で参ったのですけれど……。」
ヤン「辞めたいのかね?」
フレデリカ「いえ!でも……。」
ヤン「君がいてくれないと困る。」
フレデリカ「え!?」
ヤン「私は物覚えが悪いし、メカにも弱いし……。有能な副官が必要なんだ。」
フレデリカ「はい!務めさせて頂きます、閣下。」
合格点を出したヤンに絡みに行くシェーンコップ。権力奪取をけしかけます。
シェーンコップ「あたなは今の同盟の権力体制がいかにダメなものか骨身にしみて知っている。それなのに全力をあげてそれを救おうとする。そいつも大いなる矛盾ですな。」
ヤン「私はベターな方を選びたいんだ。今の同盟の権力者たちが能力的にも道徳的にもダメだってことは確かにわかっているさ。だけど、救国軍事会議とやらのスローガンを見ただろ?あの連中は今の連中よりひどいじゃないか?」
シェーンコップ「私に言わせればね、救国軍事会議の連中に今の権力者たちを一掃させてしまうんです。徹底的にね。どうせその後、奴らはボロを出して事態を収拾できなくなる。そこへあなたが乗り込んで、掃除人どもを追い払い、民主主義の回復者として権力を握るんです。これこそベターですよ。そうすることで初めてローエングラム候に戦略面を含めて五分の戦いができるようになる。そうではありませんか?」
ヤン「……独裁者ヤン・ウェンリーか。どう考えても柄じゃないね。」
シェーンコップ「そもそも軍人というのがあなたの柄じゃありませんよ。それでもこの上なくうまくやってるんだ。独裁者だって結構うまく演じられるでしょう。」
ヤン「シェーンコップ准将。」
シェーンコップ「なんです?」
ヤン「私以外の誰かに君の考えを話したことはあるかい?」
シェーンコップ「とんでもない。」
ヤン「それなら結構。」
会議を開くヤン。嵐の前の答え合わせですね。
ヤン「私は先日、ハイネセンに赴いたときにビュコック司令長官に要請して、反乱が起こった場合はこれを討ち、法秩序を回復するようにとの命令を頂いてある。従って法的根拠をもっての出撃である。」
ムライ「すると閣下はこうなることを予測しておられたのですか?」
ヤン「だが……、実際に誰がクーデターを起こすか予見しようがなかった。ドーソン大将の言い草ではないが、この時期、帝国から侵攻してくる可能性は殆どない。よって全艦隊をもって出撃する。留守中の要塞司令官臨時代理は着任早々だがキャゼルヌ少将にやってもらう。何か質問は?」
ムライ「閣下、出動と申されましてもその目的地は?」
ヤン「最終的には、ハイネセン。」
ヤン艦隊に対し、救国軍事会議は第11艦隊を派遣して対応することに。
ここのシーンはオリジナルですね。グリーンヒル大将が救国軍事会議に参加した理由が語られます。どちらかというとアニメの創作感が強いエピソードかも。
グリーンヒル「フレデリカに許しを乞おうとは思わん。政治の腐敗は誰かが正さねばならんのだ。その意味で我々は間違ったことはしていない。だが、若い連中は性急でなぁ。もし私が立たねば、誰が彼らを抑えられるだろうか。こうするより他に手段がなかったのだ、こうするよりな。あの娘はわかってはくれぬかなぁ、母さん……。」
結局スタジアムの虐殺も止められなかったしなぁ。
今回はここまで。次回は帝国回ですね。
ラインハルト軍は、貴族連合の軍事拠点の一つであるレンテンベルク要塞の攻略に着手した。
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・銀河英雄伝説外伝 わが征くは星の大海
・銀河英雄伝説外伝 新たなる戦いの序曲
・銀河英雄伝説 第1期 第1話「永遠の夜の中で」
・銀河英雄伝説 第1期 第2話「アスターテ会戦」
・銀河英雄伝説 第1期 第3話「第十三艦隊誕生」
・銀河英雄伝説 第1期 第4話「帝国の残照」
・銀河英雄伝説 第1期 第5話「カストロプ動乱」
・銀河英雄伝説 第1期 第6話「薔薇の騎士」
・銀河英雄伝説 第1期 第7話「イゼルローン攻略!」
・銀河英雄伝説 第1期 第8話「冷徹なる義眼」
・銀河英雄伝説 第1期 第9話「クロプシュトック事件」
・銀河英雄伝説 第1期 第10話「ジェシカの戦い」
・銀河英雄伝説 第1期 第11話「女優退場」
・銀河英雄伝説 第1期 第12話「帝国領侵攻」
・銀河英雄伝説 第1期 第13話「愁雨来たりなば…」
・銀河英雄伝説 第1期 第14話「辺境の開放」
・銀河英雄伝説 第1期 第15話「アムリッツァ星域会戦」
・銀河英雄伝説 第1期 第16話「新たなる潮流」
・銀河英雄伝説 第1期 第17話「嵐の前」
・銀河英雄伝説 第1期 第18話「リップシュタットの密約」
・銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第一章
・銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第二章
・銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第三章
・ラインの虜囚
・月蝕島の魔物 (Victorian Horror Adventures)
・髑髏城の花嫁 (Victorian Horror Adventures 2)
・水晶宮の死神 (Victorian Horror Adventures 3)
・蘭陵王
・アルスラーン戦記〈1〉王都炎上
・アルスラーン戦記〈2〉王子二人
・アルスラーン戦記〈3〉落日悲歌
・アルスラーン戦記〈4〉汗血公路
・アルスラーン戦記〈5〉征馬孤影
・アルスラーン戦記〈6〉風塵乱舞
・アルスラーン戦記〈7〉王都奪還
・アルスラーン戦記〈8〉仮面兵団
・アルスラーン戦記〈9〉旌旗流転
・アルスラーン戦記〈10〉妖雲群行
・アルスラーン戦記読本
・アルスラーン戦記〈11〉魔軍襲来
・アルスラーン戦記〈12〉暗黒神殿
・アルスラーン戦記〈13〉蛇王再臨
・アルスラーン戦記〈14〉天鳴地動
・アルスラーン戦記〈15〉戦旗不倒
・アルスラーン戦記〈16〉天涯無限
・魔境の女王陛下 薬師寺涼子の怪奇事件簿
・薬師寺涼子の怪奇事件簿 海から何かがやってくる
・薬師寺涼子の怪奇事件簿 白魔のクリスマス
・タイタニア〈1〉疾風篇
・タイタニア〈2〉暴風篇
・タイタニア〈3〉 旋風篇
・タイタニア4<烈風篇>
・タイタニア5 <凄風篇>
・新・水滸後伝 上巻
・新・水滸後伝 下巻
・創竜伝1超能力四兄弟
・創竜伝2摩天楼の四兄弟
・創竜伝3逆襲の四兄弟
・創竜伝4四兄弟脱出行
・創竜伝5蜃気楼都市
・創竜伝6染血の夢
・創竜伝7黄土のドラゴン
・創竜伝8仙境のドラゴン
・創竜伝9妖世紀のドラゴン
・創竜伝10大英帝国最後の日
・創竜伝11銀月王伝奇
・創竜伝12竜王風雲録
・創竜伝13噴火列島
・創竜伝14<月への門>
・創竜伝15 <旅立つ日まで>
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