銀河英雄伝説第2期第27話「初陣」: あああ

2021年08月10日

銀河英雄伝説第2期第27話「初陣」

銀河英雄伝説第2期第27話「初陣」を観ました。旧OVA版になります。

2期のスタートです。てっきり2期でDVDの巻数も話数もクリアされるのかと思ったけど、8巻、27話で1期からの続きみたいですね。
2期ですが、1期は地上波で放映してたと思うのですが、2期はWOWOWでの放送だった気がしてあんまり観てないです。全部がノンスクランブル放送ではなかったのではないかと思いますが違ったかなぁ。
この27話はリリース時に劇場公開されたので、それを観てきました。創竜伝のときは原作1巻分の上映で最後の方、色なしの紙芝居（間に合わなかった）になってましたが、こちらは1話なので完成してたはずです。内容とは関係ないですが、OPでオーベルシュタインがちらりと出てきたときに女の子たちから歓声があがったのだけなんだか覚えてます。今は同じ場所にはないテアトル池袋でみたのだったかなぁ確か。

お話としては繋ぎ回みたいな感じですね。訓練中の同盟軍が、帝国の艦隊と接触して遭遇戦が行われて、そこに参加していたユリアンがスパルタニアンのパイロットとして初陣を果たす的な感じのお話になっています。

1期のおさらいから。3分（ちょっと）でわかる銀河英雄伝説第1期みたいな感じ。
ラインハルトは功績を重ねて、内乱も制して帝国を手中に治め、逆に同盟はコテンパンにやられた上に内乱で疲弊し、活躍するも政府に疎まれたヤンは最前線イゼルローンに追いやられました。

新兵を率いて演習に出ていたアッテンボロー。うっかり帝国軍の哨戒任務の部隊と遭遇して戦端を開く羽目に。

アッテンボロー「なんてこったい！敵さんこんなところまで出張ってきてるのか！」
ラオ「閣下！」
アッテンボロー「全艦に伝達！ただちに訓練中止。総員！第1級臨戦態勢に入る！」
ラオ「それでは、訓練兵や新兵も！？」
アッテンボロー「当然だ！ボーイスカウトのピクニックじゃあるまいし、特等席で戦争ゲームを見物させてやる余裕はない！」

アッテンボロー『彼らのうち、何人生きて帰してやれるか……』

この演習にはユリアンもスパルタニアンのパイロットとして参加していました。

ポプラン「いいか、今更言うまでもないと思うが俺は空戦の天才だ！だが、こんな天才は敵にはいない！お前ら運がいいぞ！」
コーネフ「帝国では不良軍人はクビだそうだからなぁ。」
ポプラン「どういう意味だ？」
コーネフ「そういう意味さ。」
ポプラン「とにかく！その天才の俺が日頃言っているようにだ。お前らヒヨッコは3機1組で、1機の敵を包囲して袋叩きにする。これが基本だ。忘れるなよ！よ～し！行って来い！」

新兵がいなくなったあとで

ポプラン「まったく！政府のお偉方は何を考えてるんだ。熟練兵を抜いて新兵ばかり出して来やがって……」
コーネフ「これでローエングラム公の精鋭部隊と戦えって言うんだからな……」

一方、帝国のラインハルトは改革を推し進めていました。財政の方は、降伏した門閥貴族の財産を没収して解決します。

ラインハルト「体制に対する民衆の信頼を得るには2つのものがあればよい。公平な裁判と同じく公平な税制度。ただ、それだけだ。
　カール・ブラッケ、オイゲン・リヒター。卿らは貴族でありながら、自らフォンの称号を外し、社会の改革を唱えてきたという。その力を私に貸してもらいたい。」

帰りの車にて、

オイゲン・リヒター「ローエングラム公の人気は大したものだな。」
カール・ブラッケ「ああ、大した人気取りの名人だ。」
オイゲン・リヒター「人気取りか……。しかしな、彼のやったことを見たまえ。貴族特権の廃止、荘園の解放、民法の制定、税制改革、農民金庫の新設、更には言論の自由の保障、これらはすべて我々が求めていた改革そのものではないかね？」
カール・ブラッケ「そうかもしれない。だが、民衆の実勢によらない改革が改革の名に値するだろうか……。」
オイゲン・リヒター「それでも、旧体制よりは前進したことには変わりはなかろう。」

一方、戦場ではユリアンの初陣が始まります。出撃前にヤンとの会話を思い出すユリアン。ちなみに出撃直後に母艦は撃沈されます。

ユリアン「提督、人はだれでも自分の死に予感を覚えるものだって本当でしょうか？」
ヤン「ユリアン、一度も死んだことのないやつが、それについて偉そうに言うのを信用するのかい？」

一方、イゼルローンではアッテンボローの部隊からの救援要請が届いていました。

フレデリカ「閣下！起きてください。」
ヤン「なんだい？」
フレデリカ「新兵の訓練と哨戒に出たアッテンボロー少将の艦隊が敵と遭遇したとの連絡が入りました。至急の来援をとのことです。一同、会議室に集まっておりますが……」
ヤン「辺塞寧日なく、北地春遅しか……。面倒なことだなぁ、ユリアン！……うん？ああ……。」

そばにユリアンがいないことを思い出すヤン。

ヤン「安全だと思ったから、送り出したんだがなぁ。」
フレデリカ「きっと無事で帰ってきますわ。才能も運も豊かな子ですから。」
ヤン「……アッテンボローが苦労しているだろう。できるだけ早く救援に行ってやらないと。」

一方、迎え撃つ帝国軍ですが、（最前線なので）同盟の精鋭が配置されているはずなのに、意外に手応えがないことを怪しみます。ヤンの異名が無駄に役立つ形に。それを利用するアッテンボローというかそれしかありません。

アイヘンドルフ「イゼルローン駐留艦隊は同盟の最精鋭と聞くが妙に動きが鈍いなぁ……。ヤン・ウェンリーめ！何を企むのか！各艦！突出や深追いは避け、慎重に行動するように伝えろ！どこに罠があるかしれんぞ！」

アッテンボロー「そうか！やつら恐れてるんだ。」
ラオ「は？」
アッテンボロー「名前にだよ、ヤン艦隊の。よし、来援が来るまでもたせるぞ！」

イゼルローンでは会議が。原作ではメルカッツの存在を認めさせるために、わざとヤンが意見を伺うみたいになってて、発言権を強めるためにどんな愚策を提案されても実行するつもりだった（実際は理にかなった適作だった）と恥じ入るところですね。

ムライ「増援することに異論はないと思われますが、問題はその規模です。」
ヤン「客員提督のお考えは？」
メルカッツ「増援なさるのであれば、緊急に、しかも最大限の兵力をもってなさるのがよろしいと考えます。それによって敵に反撃不可能な一撃を与え、味方を収容して速やかに撤収するのです。」
ヤン「客員提督のお考えに私も賛成だ。兵力の逐次投入は収拾の機会を失わせて、かえって戦火の拡大を招く恐れがある。ここは全艦隊をもって急行し、敵の増援が来る前に一戦して撤退する。ただちに出動準備にかかってくれ。」

エネルギーが切れて帰投したユリアン。戦況ははかばかしくありません。またも出撃直後に母艦が撃沈されます。

コーネフ「2機も落としたそうじゃないか。」
ユリアン「はい、ついてたみたいで……。」
ポプラン「い～や、やはり教師がいいんだ！」
コーネフ「だが、今度出たら一層気をつけるんだ。こっちのほうが生き残りが少ない。その分さらに不利になってきてるからね。」
ユリアン「はい。」

一方、フェザーンでは、同盟とフェザーンが協力しても帝国に拮抗しえないとして、現状の三すくみを維持する政策を破棄。帝国に協力して、同盟を滅ぼし、経済面で帝国を牛耳ろうと目論見ます。
そこで、出てくるのが帝国に派遣していたボルテックからの報告。伏線ですね。

アッテンボローも工夫してねばりますが、流石にバレました。帝国軍の攻勢が始まりました。

アイヘンドルフ「信じられんことだが、やはり連中の半分は素人だ！まさかと思うあまりに敵に時間を与えてしまった。このまま包囲網を絞って全面攻勢に出る！これ以上時間をかけると敵の援軍が来るぞ！急げ！」

アッテンボロー「バレたな、これは。」

補給が間に合わなかったユリアン。20%の補給で出撃するはめに。3度目も出撃直後に母艦が撃沈。

エネルギーも切れて戦線全体で体力切れになるところで、ヤン艦隊が到着。1万隻以上の艦隊が到着し、常識的な用兵家であるアイヘンドルフは撤退を決断。

ユリアンの生還の報にほっとするヤン。わざと苦言を呈するも幕僚たちにはバレバレです。

フレデリカ「それからユリアン・ミンツ軍曹は、無事生還しました。彼の戦果は、ワルキューレ3機撃墜、そして巡航艦1隻を完全破壊。以上です。」
シェーンコップ「巡航艦を破壊？初陣でか！？いや、こいつは驚いた！天賦の才というやつかな、俺の初陣だってこんなに派手じゃなかった。この先どれだけ伸びるか、末恐ろしい気がするなぁ。」
ヤン「な～に。単に一生分の幸運をまとめて使い果たしただけだ。これで戦いを甘く見るようになったら、かえって本人のためにならない。本当に器量がとわれるのはこれからだ。」