銀河英雄伝説第2期第47話「自由の宇宙を求めて」: あああ

2021年10月12日

銀河英雄伝説第2期第47話「自由の宇宙を求めて」

銀河英雄伝説第2期第47話「自由の宇宙を求めて」を観ました。旧OVA版になります。

帝国に占領されたフェザーンからユリアンたちが脱出する話になります。
同盟も政戦略の両面から侵攻する帝国軍に対して防衛の準備を進めるみたいな感じに。

ロイエンタールからイゼルローン要塞を落としたとの連絡が入ります。報告は簡潔にまとまっていて自力で落としたのではなく、ヤンが放棄した旨も記載されていました。
微妙に新旧作画が混ざってますね。古い方もそれほどひどくはなさそうですが。ラインハルト中心に直してるのかな？二人入ってるときはそのままっぽいけど。

ヒルダ「ということはやはり、ヤン提督の狙いは長駆して閣下と直接対決に持ち込むことにあるというわけですのね？」
ラインハルト「恐らくな……。だが、ヤンが戦場に着くより同盟の命運が尽きる方が早いのではないかな。いずれにせよ、出発に先立って幸先の良いことだ。」

街の様子を見に行くユリアン。検問の心配があるので銃を置いていくようにマシュンゴに忠告されて従います。街でラインハルトを見かける機会があり、銃を持ってこなかったことを後悔しますが、ヤンの話を思い出します。
せめてローエングラムを観ておこうというユリアン。一方的にユリアンだけが意識する出会いとなりました。

ユリアン『……しまった！銃を！』

ヤン『いいかい？ユリアン。テロリズムと神秘主義が歴史を建設的な方向に動かしたことは無いんだ。』

ユリアン『そうだ。僕はテロリストじゃない。だが、こんな機会は2度とないだろう。せめてこの目でローエングラム公を直に観てみたい。』

街でマリネスクに出会ったユリアン。ついでということで旅の同行者に会いに行くことに。ユリアンたちだけでは、採算が取れないので他にも密航者を募っていました。
それはルパートに利用される予定だったデグスビイ司教でした。帝国ではまだ地球教、禁止されてないのだと思うけど、なんで密航してまで出ていこうとしてるんでしたっけ？トリューニヒトに会いに行くのでもなさそうですが。

フェザーンを出立するラインハルトと入れ替わりに、ビッテンフェルト、ファーレンハイトが到着。一緒にボルテックを連れてきました。
フェザーンを売ったとのことで、ボルテックのフェザーン人からの人望はだだ下がりです。

ウィロック「それにしてもルビンスキーはどこに消えたんだ……。帝国軍の占領やら、ボルテックの成り上がり振りやらをどこで手をこまねいて見ているんだ。」

ルビンスキーはドミニクと隠遁生活。デグスビイの件を当てこすります。ドミニクもルパートの件を持ち出しますが、似合いの親子というべきかなんの打撃も与えられず。というかこういう言い方して、その後まずくなるとは思わなかったのかなぁ。完全に自分が上だと思ってたんでしょうか。ルビンスキー、思ってても本人の前で言わなきゃいいのに。
結局、陰謀を巡らすことはできたけど、復権は叶わぬまま退場になりますが、どうなったら彼の思い描いていた展開に持ってけたのかなぁ。

ドミニク「結局は自己保存が優先したというわけね。だとしたら私の立場もわかるはずだわ。」
ルビンスキー「わかっているとも。私に限らず、人間というものは自分以下のレベルのものは理解できるようになっているのでな。
　いずれにせよ、私は地球教などというしろものと手を切るつもりだ。お前のやったことは基本的に私の目的と合致する。だから黙認したのだ。」
ドミニク「……本当にあなたたち親子はよく似ているわ。」

船に乗り込むユリアンたち。少し夢見がちなウィロックから挨拶を受けます。
帝国方面に出ると見せかけて同盟領に逃げる算段です。帝国もいつまでも航路の制限もできないし、現実問題すべてを監視することは物理的に不可能なので。

ウィロック「やあ！少尉、よろしく。帝国軍の監視の目を逃れて同盟領に侵入しようとは顔に似合わぬ大胆さだ。大いに気に入った！
　俺が全力を上げて無事にハイネセンまで送ってやるから、……こんな小舟だが気持ちだけは大船に乗ったつもりでいてくれ。」
マリネスク「小舟で悪かったな。」
ウィロック「心配するな！俺は全然気にしてない。それになんといっても、我らフェザーン人が同盟軍に協力するのは悪いことじゃない。このまま同盟が一敗地に塗れるとしても、フェザーンの経済力が同盟軍の残存勢力と結びつけば、そこから帝国軍に対抗することも不可能じゃない！
　どうだ？ミンツ少尉。俺はこれを反ローエングラム統一戦線と名付けたんだ。」
ユリアン「……ネーミングはともかく、同盟がもう敗北したかのようにいうのはやめてください。ヤン・ウェンリー提督がおられる限り、みすみす帝国軍に敗れるはずがありません。」
ウィロック「そうだったな！よし、それじゃ戦勝祝賀会に間に合うように送ってやろう！その時は俺たちも参加させてもらえるかな？」

一方、帝国軍は集結して作戦を確認します。有人惑星があるので、同盟としてもランテマリオ星域で防戦を開始せざるを得ないだろうと。
双頭の蛇の陣形で挑むことを決定するラインハルト。1つ目の頭はラインハルト、第2陣はシュタインメッツ、胴体部はミッターマイヤー、第4陣にミュラー、もう一つの頭はワーレン。ファーレンハイトとビッテンフェルトは予備兵力として随時投入の構え。
当然、危険なので後方で待機するようにミッターマイヤー、ミュラーと進言しますが、

ラインハルト「私は勝つためにここに来たのだ、ミッターマイヤー。そして、勝つためには戦わねばならぬし、戦うからには安全な場所にいる気はない。」

少年から激励を受けるラインハルト。キルヒアイスを思い出して珍しく応えます。オーベルシュタインが嫌いそうなキャラですが。

ラインハルト「エミール、勝利を願ってくれたお前のために私は勝とう。だからお前は生きて帰って家族に伝えるのだ。ラインハルト・フォン・ローエングラムをランテマリオの戦いで勝たせたのは自分だとな。」

対する同盟軍は選択肢があまりありません。そこら中から兵力をかき集めたため、軍は他の星系を見捨ててハイネセンのみを守るつもりではないかと疑念をもたれてしまい、有人惑星がある手前のランテマリオで戦わねばならず、更に各惑星が同盟を離脱してしまわないように、早期に戦って勝つ必要があります。
ヤンがイゼルローン要塞を放棄して駐留艦隊を率いてきていることはわかっているので、その到着までできる限り戦端を開くのを遅らせたいのですが、前述の理由もあってそれもできず。

モートン「とはいうものの、ヤン艦隊の背後にはイゼルローンを突破した敵軍の別働隊が迫っているはずです。敵軍も集結して、更に兵力差が大きくなるのではありませんか？」
チェン「ですから、我々が合流し、なおかつ敵が合流する前、そのギリギリのところで開戦するのが望ましいのです。」
カールセン「ですが、下手をすれば我らがランテマリオで戦っている間に敵の別働隊がハイネセンを襲う可能性もあるのではないですか？」
ビュコック「万が一に備えて、ハイネセンでも民間人を山岳部に疎開させておるが……。」
チェン「いずれにしても、時間的な制限の前には無理を承知で戦端を開かざるを得んでしょう。」

厳しく取締はしないと見込んでの脱出劇でしたが、ボルテックはフェザーン人を帝国軍の臨検に同行させて違法渡航を拿捕しているとのこと。
フェザーン人にはマリネスクやウィロックは面が割れているので偽装は見破られてしまうと。
ヤンとの話を思い出すユリアン。

ヤン『歴史的に見て、民間人を監視し、摘発するという不名誉な任務に関して言えば占領軍より、被占領国の協力者の方が遥かに熱心だし、有能なのさ……。』

一芝居打つユリアンたち。ヤンのイゼルローン要塞攻略を応用します。
同盟の士官（ユリアンたち）に脅されてきたけど、逆に捕まえたとマリネスクが帝国の船に連絡、フェザーン人の協力者の目を欺き、引き渡しのタイミングで逆襲し、敵艦の艦長を捕虜にしました。

帝国の駆逐艦を乗っ取ったユリアンたち。全員で乗り移って、偽装のためにコーネフ船長の船は撃破します。
マリネスクは、この駆逐艦を自分たちの所有とすることで開き直ります。

マリネスク「本当にやるんですか？小さい船でも、いい船なんだがなぁ……。」
ウィロック「そう嘆くな！後で同盟が弁償してくれるさ、なあ、少尉？」
ユリアン「他に方法がありません。すみませんが……。」
ウィロック「じゃあ！撃つぜ！」

今回はここまで、次回はヤン以外の同盟軍にとってはアムリッツァ以来の帝国との大規模戦闘になります。