小説:魔女のいる珈琲店と4分33秒のタイムトラベル

魔女のいる珈琲店と4分33秒のタイムトラベル を読みました。太田紫織さんの小説になります。

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アマゾンで推しの子の4巻だけ見つからなくて、書店にはあるかなぁと思ってアリオに入っている書店(何だったかなぁ)に買いに行ったのですが、コミック買うだけなのもなんだし、平積みされてる中から面白そうかと思って買ってみました。結局、推しの子は売ってなくて小説だけ買ったのですが時代劇っぽいのと合わせて2冊。

色々予想していたのと違う話でした。
表紙的にタイムトラベルものなのかなぁと思ったけど、時間遡行はありますが、なんというかSF的なお話ではなくて、今のところ4分33秒が展開的に効いてくるわけでもなくて、綱渡りのタイムトリップみたいな展開もないお話でした。
2つ目は、1杯目を読んで、これはハートフルな物語なんだなと思いましたが、読み進めるにつれてそれも外れました。
で、最後が1巻読み切りのお話だと思いましたが、最後次巻に続くとなります。アマゾンで検索したら7月に出るみたいなので一応予約しました。

お話は、ピアノを続けてた子が事故でピアノが弾けなくなってしまって、留学先から帰ってきて……というお話。内向的な性格で新しい学校にも馴染めませんでしたが、ちょっとしたことがきっかけである珈琲店を訪れることになり、そこの店長さんが色々条件付きで過去をやり直せる能力を持っていて、主人公も同じ力があって……みたいな展開でお話が進んでいきます。

お話としては珈琲店に訪れるお客さんの過去にあった悔いの残る出来事を店長さんの力でもう一度やり直すみたいな感じの単話が4つみたいな構成になっています。あまりパターン的な展開にはなってなくて、そこもちょっと意表をつかれた感じだったかも。

・一杯目 一度きりの前奏曲
 ちょっとお節介なお婆さんに親切にしてもらった主人公。しかし、翌日にはそのお婆さんのことを誰も覚えていなくて、お婆さんとの会話に出てきた珈琲店を訪ねてみるのですが……という感じでお話が進んでいきます。
 そこでは、生前の妻に花を贈れなかったことを公開している老人が居て……というお話。

・二杯目 きれいな独創
 ちょっと雰囲気の悪い女性客が居て、友達への態度も悪いし主人公もあまりいい印象を抱いていません。そんな彼女には過去にとある男性からの告白に応えなかったことを後悔していて……というお話。

・三杯目 小鳥たちの二重奏
 母の日のプレゼントのかわりにクッキーを贈ろうとお菓子屋さんに手伝ってもらう主人公。しかし、母とはピアノのことで仲違いしてしまいます。同じく昔母親と仲違いしたというお菓子屋さんは、悔いが残らないようにと過去のやり直しをさせようとするのですが……というお話。

・四杯目 月と円舞曲を
 ちょっと、予想外な展開のお話でした。なかなか学校に馴染めない主人公でしたが、二人で組を作って創作ダンスを作るという課題をきっかけに一人の子と仲良くなるのですが……というお話。
 無自覚にやり直して後悔する話になるのかと思いましたが、ちょっと後悔の方向性が意表をつく方向に。

ちょっと全体的に、細部が練られてるのかわからない印象はあったけど、最後のお話はちょっと意外な方向に進んで良かったかも。
タイムパラドックスとかどうなってるのかなぁとか序盤は思ったのですが。変化を覚えていられるけど、そこに至る新しい時間は過ごしてなさそうな感じの描写だし。
で、そういえば不機嫌そうな男の子が出てきたけど、ほっぽりだされたままだったなぁと思ったら次回へ続くとなりました。

全然関係ないけど、ネバーエンディング・ストーリーは、近所の公民館で無料でやってくれたのを友達と見に行きました。結構斬新(に感じた)で印象に残っています。今では無料で映画を流すとかやってなさそうだよなぁ。あれは、文化的な事業の一環とかだったんだろうか。
当時はCMもバンバンやってたし、テーマ曲は結構印象に残る感じの曲だったけど、今の人が見る機会とかほとんどない感じなのかなぁ。子供の頃は結構昔の名画とかテレビでもやってて観た記憶はあるけど。


魔女のいる珈琲店と4分33秒のタイムトラベル (文春文庫) - 太田 紫織
魔女のいる珈琲店と4分33秒のタイムトラベル (文春文庫) - 太田 紫織

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